日清食品冷凍、「日清まぜ麺亭」シリーズに「海老まぜそば」追加
〈パスタは「喫茶店のカレースパ」など 「完全メシ」からは冷凍餃子〉
日清食品冷凍は3月1日、家庭用冷凍食品の新商品として「日清まぜ麺亭 海老まぜそば」や「日清スパ王喫茶店のカレースパ 大盛り」、「完全メシ羽根つき肉餃子」など13品(再発売品を含む)と、リニューアル品6品、企画品1品を発売する。冷凍麺はコスパやタイパの観点からも支持を広げたという。また、一人で食事を摂る機会が増えているほか、猛暑で料理を控える家庭もあるようだ。新商品では強みのラーメンとパスタなどの提案を強めるとともに、健康ニーズにも応えた商品を投入する。
日本では人口減少が続く一方、高齢者と世帯数は増え続けているという。家族と同居していても食事を別々に摂ることは増えつつあるようだ。料理をすることが精神的にも体力的にもつらくなってやめる人もいる。その中で、個食完結型の冷凍食品は、冷凍食品市場全体における金額シェアは約2割を占める程度だった。個食ニーズの高まりから、一食完結型の商品は今後のさらなる拡大が期待できる。
加えて、冷凍めん市場では食数が過去最高の水準で推移している。物価高の影響でコスパの良さから冷凍麺を購入する人も増えつつあるようだ。猛暑の際には調理をしたくないと考える人も増えており、今後の取り組みとしては、何度でも立ち寄りたくなる買い場作りを目指す。
今春の新商品で、ラーメンは「日清中華」ブランドのさらなる認知拡大に向けた取り組みを行う。男性や若年層から人気がある「日清まぜ麺亭」シリーズからは、新たに『海老まぜそば』を投入する。海老の旨みを凝縮したタレに、モチっとした食感の極太麺を絡めて味わう商品だ。仕上げに「海老香味油」を加えることで、海老の香ばしさがより引き立つ。
好調に推移する「同 台湾まぜそば」では、規格品として海老香油付きの商品を、4月1日に投入する。魚粉の味わいと海老の香ばしさを組み合わせたより深みのある美味しさを楽しめる。
「日清中華」シリーズは、「汁なし担々麺 大盛り」など3品でパッケージの変更などを行う。発売20周年となる「辣椒(ラージャオ)担々麺」では別添の「花椒入り唐辛子パック」の花椒の香りをアップし、より本格的な味わいに仕上げる。また、初のTVCMも計画している。
パスタはモチっとした食感が特徴の「日清スパ王喫茶店」シリーズから「カレースパ 大盛り」を発売する。喫茶店で食べるようなスパゲティの食感を追求した商品で、ウスターソースをベースにスパイスの辛さでアクセントを加えた濃厚なカレースパに仕上げた。
「もちっと生パスタ」シリーズからは「完熟トマトのソース」を追加する。細めの平打ちパスタ「タリオリーニ」を使用した。ソースは完熟トマトの酸味とバルサミコ酢の香りが食欲をそそる。
「スパ王プレミアム」シリーズからは「モッツァレラトマト」を発売する。ソースはトマトをベースにニンニクと唐辛子をアクセントとして加えている。他にも、名古屋で人気のご当地グルメを商品化した「ヨコイの元祖あんかけスパ」も投入する。
和風麺は、「日清のどん兵衛」シリーズから、「あさりうどん」を再発売する。大粒のアサリを使用し、つゆには貝だしの旨みをきかせた。
姫路駅の名物を商品化した「日清 まねきのえきそば 天ぷら」は、和風だしに中華めんを組み合わせた独自の味わいを楽しめる。
「日清 細うどん 3食入り」は、外食で提供されるような食感の細麺を目指した。讃岐うどんとは異なる食感を楽しめる。
「完全メシ」シリーズからは、「羽根つき肉餃子」を投入する。油や水は不使用で、塩分は通常の餃子よりも控えめながらも33種の栄養素を摂取できる餃子に仕上げた。
2月3日に行われた新製品発表会で、上和田公彦社長は「冷凍食品は右肩上がりで推移している。ニーズにリーチできる商品などを提案できればと思う」と語った。
〈冷食日報 2月4日付〉