アサヒがクラフトビール事業強化、業務用市場へ樽生クラフト販売開始
アサヒビールは今月より、本社ビルに隣接するクラフトビール醸造所「隅田川パブブルワリー」で、業務用市場に向けた樽生クラフトビールの商品開発を開始する。同社研究開発本部直下の組織として、年間約10種類の新商品を開発。テストマーケティング商品として位置づけ、同社傘下のブルワリーレストランで提供して声を集め、商品化に向けて検討を行うことで、新しく高品質なクラフトビール開発につなげる。運営は新設した同社100%子会社「東京隅田川ブルーイング」が行う。
また、同社茨城工場敷地内に、クラフトビールの製造設備を新たに導入。9月には「茨城マイクロブルワリー」を新設する。同ブルワリーでは、業務用市場向けに基幹3種のクラフトビールを醸造。また、隅田川パブブルワリーでのテストマーケティングの結果、商品化の決まったビールも製造する予定。
同社は1994年にクラフトビール事業を開始。グループ傘下の直営ブルワリーレストランに限定していたが、多様なタイプのビールを扱いたいとの声を受け、取り組みを決めた。両プロジェクトの設備投資額は10億円程度を見込む。
「クラフトビール生産量を現在の約5倍に高め、業務用市場に向けてクラフトビールの販売を開始。当社クラフトビール取扱い目標点数は年内100店(東京23区内)。来年末までには、同エリアで300店にまで拡大したい」(同社)。