国分がインド産シングルモルトウイスキー「ポール・ジョン」5品を発売
【インディアンウイスキーの位置づけ】
英国「ドリンクス・インターナショナル」2016年調査では、世界のウイスキー年間出荷量の上位10ブランド中、インドブランドが7品を占める。出荷量トップ31ではインドブランドが12もランクインしており、トータルで18億本(スコッチ全体では11億本)。しかも、国内向けがメインという特異な市場である。インドのウイスキーには、①穀物を原料とするモルト&グレーンウイスキー、②最低2%モルトかグレーンを使ったブレンデッドモルト&グレーンウイスキー、③穀物を使わずベースとして使われるウイスキーの3つが規定されているが、インド産ウイスキーのほとんどが②にあたる。
市場としても、年間15億Lと、世界最大とされるアメリカ市場の3倍以上を消費している。
【ポール・ジョン蒸留所の概略】
1992年、現会長のポール・P・ジョン氏がジョン・ディスティラリーズ社を創立。基幹商品「オリジナル・チョイス」は、年間1200万c/s を販売し、世界7位の位置づけにある。同社は2004年、インド西中部の街ゴアにシングルモルト蒸溜所を設立。「ポール・ジョン」ブランドとして、本国インドより早く、スコッチウイスキーの本場イギリスとヨーロッパで2012年12月より発売を開始。翌2013年には地元ゴアで発売し、2015年にはオーストラリア、シンガポール、ニュージーランドで、2016年にはアメリカへの進出も果たした。
販売数量は、海外向けが25000c/s、国内向けが20000c/s。インド国内ではアルコール42%以上のお酒の販売が規制されているため、販売州はまだ少ない。
〈酒類飲料日報2017年11月22日付より〉