今年もブランド価値育成に努める~MHD 新社長ブルノ・イヴォン氏が会見
【昨年の概況】 当社の主力製品であるシャンパーニュやウイスキーは、日本市場でも引き続きトレンドだ。経済状況も整い、良い成績を残せた。
シャンパーニュ「モエ エ シャンドン」では6月に、世界50カ国で「モエ パーティ・デイ」を開催。東京でも、モエのフルラインナップを揃え、どんなオケーションにもあう楽しみ方を紹介した。「ドン ペリニヨン」では、ブランドとしては初となる日本人クリエイター吉岡徳仁氏とコラボレーションした「ドン ペリニヨン by吉岡徳仁 限定ギフトボックス」を9月に発売。ウイスキーは、シングルモルトをリローンチし、いい成績を残せた。
【今年の目標】 昨年から続く成長を継続させるとともに、長期的なブランド価値育成に向けての活動を展開していく。
スパークリングワイン「シャンドン」では、春の「お花見シャンドン」、秋の「もみじプロモーション」に加え、夏に「祭りde シャンドン」もスタートさせる。
スティルワインでは、ナパ「ニュートン」から昨年発売したシングルヴィンテージシリーズを、ブランドを代表するシリーズに育てる。ソーヴィニヨン・ブランに定評あるニュージーランド「クラウディベイ」は、ピノ・ノワールにフォーカスしたい。
アルゼンチン「テラザス」では、食、なかでも牛肉とのペアリングを提案していく。
【並行輸入品のロット番号削除問題】 ペイトン前社長に続き、私も欧州ビジネス協会(EBC)のチェアマンとして、消費者安全のため、国税庁や酒類業界団体らとともに継続して働きかけていく。
【就任から5カ月を迎えて】 アジアに20年いたので、日本市場がラグジュアリーなセグメントにおいて素晴らしい市場であることは承知している。知識が豊富で洗練された消費者が多く、チャンスの多い市場だと思う。
今後も、ひとつひとつのブランドが持つ価値を伝え、「デザイアブル」(欲しがってもらえる)なブランド価値構築に重点を置く。将来的にも、プレミアム、スーパープレミアムなポートフォリオは引き続き好調が続くと楽観している。
【4月からの値上げについて】 コストアップが最大の要因だが、世界的な需要の高まりによるところも大きい。値上げによる影響は、過去同様、長期的にみれば大きくはならないだろう。
〈酒類飲料日報 2018年2月13日付より〉