日本のコカ・コーラシステム初のアルコール飲料、レモンサワー「檸檬堂」3種発売へ

レモンサワー「檸檬堂」3種(コカ・コーラシステム)
〈九州限定発売、アルコール度と果汁率の異なる3種で幅広い層に対応〉
コカ・コーラシステムは5月28日から、九州限定で「檸檬堂(れもんどう) 定番レモン」(Alc.5%)「同 塩レモン」(Alc.7%)「同 はちみつレモン」(Alc.3%)を発売する。全商品350ml缶で税抜150円。

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日本のコカ・コーラシステムが、アルコールを開発・発売するのは初めて。日本コカ・コーラの広報担当者は、「日本というユニークな市場で、持続的な成長を続けるための実験的な取り組みのひとつです。現在、当社は持続的な成長に向けて、これまでの清涼飲料の商品ラインアップではアプローチできなかった売り場やお客様に向けた提案を積極的に行っています。フローズン飲料の“コカ・コーラ フローズン レモン”も、今回のレモンサワーもその一環です」と話す。なお、製造は外部の委託工場で行っている。

新商品は、チューハイの原点であり、今なお酒場で独自の発展をみせるレモンサワーに着目し、こだわりの店のおいしさを目指したレモンサワー専門ブランドを立ち上げた。

「檸檬堂」は、日本各地の酒場で提供されるおいしいレモンサワーのこだわりに学び、焼酎を美味しく飲む方法として知られる「前割り焼酎」にヒントを得て、丸ごとすりおろしたレモン果汁とお酒をあらかじめ馴染ませた「前割りレモン」を使用。酒場で人気の味を、アルコール度数や果汁率の異なる3種類のレモンサワーとしてラインナップした。

「定番レモン」は、レモン果汁10%でアルコール度数5%。お店の定番のおいしさを実現した商品で幅広い層をターゲットとしている。「塩レモン」は、レモン果汁7%でアルコール度数7%。塩で引き締まった味わいが特徴で、「ストロング市場」向けの商品として発売される。「はちみつレモン」は、レモン果汁7%でアルコール度数は3%と低めに設定。はちみつを用い、ほんのりと甘い味わいが特徴だ。

パッケージデザインは、酒屋などで古くから愛用され、いまどきの酒場でも機能面、デザイン性から人気の藍染の「前掛け」に着想を得てデザイン。お店の屋号をイメージした製品名「檸檬堂」とレモンやスクイーザー(果汁搾り器)を組み合わせた紋をあしらった。

〈RTD市場は10年連続で成長も、ビッグブランドがひしめく激戦区〉
日本洋酒酒造組合の発表を基に、当社が算出した2017年のRTD(Ready to drink=チューハイ・サワー等の低アルコール飲料)出荷数量は前年比110.1%の大幅な増加となっており、10年連続のプラスで過去最高を更新している。

また、新ジャンルなど他酒類からのユーザー流入は依然として継続しており、各社成長を見越して個性的な新商品を多く投入している。今回同社が投入する「檸檬堂」シリーズだが、「塩レモン」であれば宝酒造「焼酎ハイボール」、サントリー「ストロングゼロ」、「定番」はキリン「氷結」、「はちみつレモン」はサントリー「ほろよい」など、想定される競合商品は老舗のビッグブランドがひしめき合っており、RTD商品の取り扱いが初めてとなる同社がどこまでRTD市場に入り込めるか注目される。

〈酒類飲料日報 2018年4月16日付より、一部改稿〉

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