修武館「演武始式」開催、小西酒造・小西社長が「修武館奥之形」仕太刀の演武
公益財団法人修武館(木村恭子館長)は13日、兵庫県伊丹市の修武館道場で恒例の「演武始式」を開催し、剣道、なぎなた、居合の演武、館員少年部、一般・招待者、館員による試合などを実施した。
開会前には、昨年死去した小西新右衞門前館長に黙とうがささげられた。開会式あいさつで木村館長は、「小西家当主の小西新太郎が館長になるべきところだが、公益財団法人として、営利団体の長を館長にすることができず、私が就かせていただいた。祖父の小西業精館長が昭和18年4月に書いた“修武館武道摘要”は、いつの時代にも通用する言葉で残されている。昨今、見聞きしたくない事件が多いが、常に人の道についてどうすべきかを考えられる人になってもらいたい」とあいさつした。
来ひんの藤原保幸伊丹市長は、「修武館は江戸時代に、伊丹の町の治安を守るため、当時の小西家の人々が開いた。以来、二百数十年に渡って、今では日本を代表する誇るべき伝統文化である武道をこの伊丹の町で発展、継承してきてくれた。国際化の時代の中で、だからこそ日本人の心を伝える武道の精神を、特に本日は若い子供も多く参加しているので、武道の心を引き継いでもらいたい。一方で、日本全体は人口減少している。伊丹の町は清酒の発祥の地ということで、世界に冠たる日本の文化である日本酒を国内外にアピールしたい。また、武道についても薙刀は全日本なぎなた連盟の本部は修武館に置いているので、伊丹の優れた文化の一つとしてアピールしていきたい」と述べた。
その後の演武第1部では、小西新太郎評議員(小西酒造社長)によって、「修武館奥之形」仕太刀の演武が実施された。
〈酒類飲料日報 2019年1月16日付より〉