第36回近畿旭友会総会、「問屋の既存事業の収益構造変える取り組みを」/旭食品

旭食品 竹内孝久社長
旭食品の取引先メーカーで構成される近畿旭友会は3月14日、大阪市内のホテルで「第36回近畿旭友会総会」を開催し、会員155社293人が出席した。総会ではすべての議案が承認され、新規会員として、赤城乳業、イチビキ、キンレイ、でん六、東ハトの5社が入会し、17社が退会し、今年の会員は155社となった。また、新幹事としてアサヒビールの荒ケ田和也専務執行役員近畿圏統括本部長が紹介された。

田原貴之会長(味の素大阪支社支社長)は、「平成も残すところ1カ月少々となる。改元はおめでたい行事だが、その裏には10日間の連休の物流の悩ましい問題もある。ライフラインを守る流通に迷惑がかからないよう知恵を絞り、旭食品と連携して対応を進めたい。近畿支社は好調に推移していると聞いている。今年のスローガンで、新しいことをしようという方針のもと、今までにない新しい取り組みを数多く行っており、価値ある商品やプレミアムな商品を売っていくため、営業の皆さんが店頭に立ってお客に伝えることで、自分達の仕事を進めていることも業績の寄与に繋がっている。2023年に創業100周年迎えられるが、一緒になって仕事をして明るい未来を開いていけるように活動したい」と述べた。

特別会員あいさつで旭食品の竹内孝久社長は、「売上は前年超えているが、経常利益は減益で着地しそうだ。昨年の西日本豪雨では、特に中四国は売上ともに、物流機能が落ち着くのに時間がかかり、右往左往してしまった。また、大阪支店という大きな支店が誕生したが、営業、物流、様々な面でこれだけ大きいサイズの支店経営は過去の歴史で行ったことがなかった。大きくなると隙ができるのかもしれないが、時間を要している。新しい取り組みで学んだことを来年度は活かしたい」と振り返った。

また、「全社的な取り組みでは、問屋の既存事業の収益構造を変える取り組みを行っていかないといけない。問屋の経費構造は物流費が半分で、減価償却と人件費だ。減価償却だけでなくのれん償却費などの経費コントロールをどうしていくか、人件費も働き方を変えていくなど、問屋の中核事業の考え方をどのように変えていくかが大事だ。2つ目は“NEXTAGE100″でも言っているが、ものづくりの六次産業化で、新しい収益事業やメーカーポジションの仕事の取り組みをしている。国の政策で事業再編税制や投資に関する優遇税制がスタートしているが、問屋ならではの視点で第一次産業の活性化にチャレンジし、そういった税制を使っていく切り口も考えていきたい。3つ目は、これから力を入れたいのは業務用の強化だ。業務用と市販用の隔たりがなくなっているが、垣根を超えた販路をつくっていけば、新しい販売チャネルを構築できる。市販用、業務用にトモシアグループの地域力の3つの掛け算で、独自のチャネルが構築できると考えている」と述べた。

また、4月から副社長に昇格する竹内紘之常務と竹内慎常務が壇上で紹介された。

〈酒類飲料日報 2019年3月18日付〉