八王子産の酒米「ひとごこち」使用、日本酒「高尾の天狗」 2019年は8,000本製造、次期計画は1万本

「高尾の天狗 純米吟醸」(1.8L、720ml、300ml)
〈「“高尾の天狗”の新酒を楽しむ会」開催〉
NPO法人はちぷろは3月23日、八王子市の京王プラザホテル八王子にて「“高尾の天狗”の新酒を楽しむ会」を開催した。

同イベントは、八王子市内で栽培された酒造好適米「ひとごこち」を原料として用い、長野県諏訪市の酒造メーカー「舞姫」が醸した「高尾の天狗」の新酒を楽しむイベントで、当日は230人超が出席し同商品を料理とともに楽しんだ。

イベントの冒頭、挨拶した西仲鎌司代表理事は、来場者に「今年で6年目となる“高尾の天狗”の取り組みだが、今年は1升瓶換算で8,000本も製造することができた。質の方も栽培農家の努力により急激に米の品質が向上しており、舞姫の蔵人が驚くほど雑味がなくきれいで、八王子の米の特長がしっかりと表れた日本酒に仕上がった。来年度については活動開始当初の10倍となる1万本を計画している」と「高尾の天狗」について説明。

その後「これまで八王子市限定の商品として発売していたが、本日からこの活動に賛同していただける店舗にて市外での販売も開始した。八王子の魅力を訴求するとともに、増大を続けるインバウンド需要も獲得できればと思う」と販売ルートの拡大も発表。

最後に「昨年もこの場で申し上げたが57万人が住む八王子に、文化を担い、農業の延長線上にある日本酒を製造する酒蔵がないことは非常に寂しい。そのため酒蔵を造る計画もあるが、その場合には酒米が栽培されている八王子市高月地区田園に隣接した土地に造る予定としている。我々が蔵を設けることでできることはほんの一部のことだが、酒蔵を拠点とし、農業、観光産業の進行につなげるべく、農家レストランや地域の交流拠点なども作り、同地区の拠点になればと考えている。ぜひとも引き続きご支援をお願いしたい」と今後の計画について語った。

〈酒類飲料日報 2019年3月27日付〉