キリンビール、名古屋工場にRTDライン新設、取手工場や岡山工場に並ぶ製造規模

キリンビールは今年5月末、名古屋工場の設備を一部改修し、RTD製造設備を導入した。同工場でRTDを製造するのは初めてのこと。

※RTD=ReadyToDrink、チューハイ・サワー等の低アルコール飲料

同社でRTD製造が可能となるのは岡山、取手、横浜、福岡、御殿場(キリンディスティラリー)に続く6工場目で、2020年には製造能力が年間10万klとなる。最新の技術によりITを活用した生産性の向上を図り、将来的には年間約14万klの製造能力を計画。これは取手工場、岡山工場と並んで同社では最大級の規模。

製造開始当初は「氷結」の他に販売数量が飛躍的に伸びている「氷結ストロング」を生産し、順次ユーザーの需要に柔軟に対応できる生産体制を目指す。投資金額は約50億円だが、同工場にRTD製造ラインを設けることによる物流コスト削減額は年間で約3億円と見積もる。

12日には同工場にて記念式典を開催。工場長の中村貴昭執行役員や清須市の葛谷賢二副市長らが参加。葛谷副市長は「より良いRTDを名古屋工場で製造してもらいたい。愛飲者の1人として美味しい商品を期待している」と述べた。

〈酒類飲料日報2019年6月13日付〉