アサヒGHDがAB InBevから豪州事業を買収、買収額は過去最大の1.2兆円
アサヒグループホールディングスは、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(AB InBev)がオーストラリアで保有するビール・サイダー事業の全事業(以下、CUB事業)を取得する。AB InBevと合意に達し、7月19日取締役会で決議し、株式売買契約を締結した。日本、欧州、豪州の3極を核としたグローバルプラットフォームの構築を目指す。
CUB事業の2018年12月期の売上高は約1,734億円で、営業利益は約748億円。取得価格は約1兆2,096億円で、アサヒグループにとって過去最大の金額となる。
CUB事業は、1864年にメルボルンで発祥し、豪州ビール市場のトップブランドである「カールトン」や、ケアンズ発祥のフルーティで飲みやすいライトなラガービール「グレート・ノーザン」などの商品に加えて、高いマーケティング力や商品開発力を有す。豪州ビール・サイダーの市場シェアは数量・金額ともに1位。事業会社の設立は1907年、2016年からAB InBevの100%子会社となり、従業員は約1,310人。
価格帯ではアッパーメインストリームからプレミアムまで幅広くカバーするブランドポートフォリオを保有する。アサヒグループの既存製品と価格帯が補完関係にあり、スーパープレミアム、プレミアム、サブプレミアム、メインストリームを網羅したビール商品ポートフォリオが完成する。
〈酒類飲料日報 2019年7月23日付〉