11月の清酒出荷は6.2%減、1~11月2.0%減、吟醸、純米の増は続く

日本酒造組合中央会がまとめた2014年11月の清酒出荷数量は前年同期比6.2%減の6万2,484klとなった。平日の営業日が少なかった影響も指摘され、3カ月ぶりの減少となった。年末に向けての需要期に暗雲が立ち込める結果となった。1~11月でも2.0%減で、12月の踏ん張りが注視される。

11月の内訳をみると、吟醸酒(4.9%増)、純米酒(9.0%増)と増加を維持。ただ、増加幅は特に吟醸酒でやや縮小気味。足を引っ張るのは最大ボリュームの一般酒(7.9%減)で、9月(4.0%増)、10月(0.2%減)と踏ん張っていただけに、11月の減少は痛い。12月の巻き返しはあるか。本醸造酒も7.1%減で、こちらは5%以上の減少が常態化している。

1~11月では、全体が2.0%減。吟醸酒のみ二ケタ増(12.8%増)で純米酒も2.8%増。一般酒(3.7%減)、本醸造酒(8.2%減)の落ち込みが響いた。

主産地では、9~10月と回復していた京都が11月は4.9%減。兵庫は二ケタ減(10.6%減)まで落ち込んでいる。全体に減少が目立ち、愛知(15.5%減)、埼玉(7.4%減)、福島(5.6%減)、広島(6.5%減)と落ち込んだ。夏場まで堅調だった新潟も11月は2.9%減。

増加したのは宮城(11.2%増)、千葉(2.9%増)で、千葉は5月以降増加を続けている。東北が比較的堅調だが、あとは全般に減少。西日本は全体に動きが鈍い傾向が続いている。