2014年のRTS市場、125%増の225万c/s、うちサントリーは211万c/s 15年は市場300万c/s、サントリー270万c/sを見込む

サントリーは20日、2015年のRTS戦略説明会を開催した。サントリースピリッツ鴨川俊氏執行役員商品開発研究部長、スピリッツ企画部の田中嗣浩部長が登壇した。同社によると、14年のRTS市場は前年比225%の225万c/s(8.4L換算)で、うちサントリー社が240%の211万c/sとなった。ビール類・RTDの缶市場からの流入率は79%と見通した。

飲用シーンが「食中にも楽しくボトルシェアし、日々の食卓に浸透した」と広がっていると述べた。14年の飲食店での取り扱いは「ふんわり鏡月」が約2.5万店、「澄みわたる梅酒」が約1万店。15年は、それぞれ3万店、1.5万店まで増やす計画だ。

15年の方針は、まず1月27日に「澄みわたる柚子酒」、2月24日に「ふんわり鏡月」の新フレーバー、3月24日に「澄みわたるシリーズ」の新フレーバー、4月7日に新・RTSの投入と、矢継ぎ早に新価値を提案する。総じて、3月中旬に業務店での活動を拡大し、GWにはRTSで統合露出を展開する。同社RTS計で、前年比128%の270万c/sを目指し、総市場300万c/sを創出する。

「ふんわり鏡月」は、月1回の飲用者が240万人(男女割合は4対6)だが、認知しつつも未経験者は270万人(同6対4)とみている。男性に拡大の余地がある。認知未経験の男性客の声として「とても気になるお酒だけど、フレーバーが女性向けな印象が強く、手に取りづらい」というのがある。そこで、「しそレモン」を発売する(別記事参照)。「ふんわり鏡月」体験イベントを行う(詳細次号)。15年のブランド方針は、TVCMを継続投入する(2~4月で2,000GRP)とともに、店頭や交通広告でも圧倒的な露出を展開する。

次に「澄みわたる梅酒」だが、梅酒市場は2011年4,480万c/s(8.4L換算)、12年4,400万c/s、13年4,030万c/s。14年は前年比105%の4,240万c/sとなり、うち「澄みわたる梅酒」の構成比は約8%を占めた。1月27日に「澄みわたる柚子酒」を発売し、この3月24日には「澄みわたる葡萄酒」を発売する(別記事参照)。プロモーションは、冷蔵ケースへの展開を強化し、食中酒として飲食店の接点を拡大する。広告にはタレントの生田斗真さんを継続起用し、1~4月で3,000GRPを予定する。

次にお茶RTSを新提案する(同)。お茶チューハイの飲用者は外飲み飲用が72%、家でも飲む人が28%。前者は「わざわざ割って飲むのは面倒」、後者は「焼酎とお茶を用意するのが面倒」「おいしく作れない」などの不満があるという。