12月の清酒出荷は4.0%減、1~12月2.3%減、吟醸、純米の増は続く

日本酒造組合中央会がまとめた2014年12月の清酒出荷数量は前年同期比4.0%減の9万2,950klとなった。需要期に2カ月連続の減少で、1~12月では2.3%減となった。

12月の内訳をみると、吟醸酒(6.3%増)、純米酒(4.4%増)は増加を続けているが、一般酒(6.2%減)、本醸造酒(6.5%減)と落ち込んでおり、12月は選挙の影響も大きかったとみえる。

1~12月は吟醸酒(7.4%増)、純米酒(3.1%増)は増加、一般酒(4.1%減)、本醸造酒(7.9%減)は減少した。この傾向はしばらく続くとして、全体のボリュームの減少をどう捉え、消費喚起していくか。輸出が伸びているといっても、数量はまだ全体の2.5%であり、ここの増加と吟醸酒、純米酒をどこまで伸ばせるか、一般酒、本醸造酒をどこまで食い止めるか。話題は多いだけに、幅広い清酒の魅力を訴えてトータルでの消費喚起を促したい。

主産地では、12月に増えたのが宮城(6.0%増)、福島(1.4%増)くらいで、1~12月では、宮城(6.1%増)、新潟(0.2%増)、千葉(6.1%増)が前年をクリアした。ボリュームゾーンの兵庫(7.2%減)、京都(2.6%減)、秋田(0.3%減)、福島(1.5%減)、愛知(1.1%減)、広島(4.8%減)と減少した。西日本の減少幅が大きいが、福岡(6.7%増)、山口(7.9%増)の増加が光る。福岡は全カテゴリーで増加を達成した。山口は純米酒(24.6%増)の伸びが大きく、純米吟醸が4.5%増。