3月の九州本格焼酎出荷は20.4%減、1~3月では13.4%減
九州本格焼酎協議会がまとめた3月の九州7県における本格焼酎出荷数量(課税移出数量)は、合計で前年比20.4%減の3万5,624klとなった。前年(18.8%増)仮需の反動が続く。いずれの県も20%前後の減少で、宮崎(2.8%減)、鹿児島(22.4%減)、大分(21.1%減)とボリュームゾーンが20%以上の減少となっている。
1~3月計でも、全体が13.4%減で、宮崎(10.4%減)、鹿児島(17.3%減)、大分(13.1%減)と2ケタ以上の減少。問題は4月からの回復具合で、前年4月は宮崎(23.8%減)、鹿児島(25.9%減)、大分(23.3%減)と20%以上の仮需反動を受けており、今年はどこまでプラス幅を稼げるか。20%以上の増加を見込みたいところだが、昨年から消費の動きは芳しくなく、酒類ではウイスキー、日本酒とブーム的な動きもあり、「酒類は品目でブームの周期がある」といわれるだけに、長い冬の間に、明るい春を目指してどこまで切磋琢磨できるか、いまが大事との指摘もある。
大手では霧島酒造、薩摩酒造の白麹注力、濱田グループの薩摩金山蔵の黄金麹など、麹にスポットを当てた新商品も目立つ。他に、長期貯蔵酒など高付加価値商品に商機を見出す動きも目立ち、景気回復、2極化ともいわれる消費動向にどこまで訴求できるかも、今後を占うことになるかもしれない。