6月のビール4社の出荷、前年比5.7%増、実需堅調の見方も

本紙が推定した6月のビール4社のビール類販売概況は、合計で前年比105.7%の3,954万c/sとなった。3ジャンルともプラス。営業日が1日多いこと、新商品の寄与、メーカーの政策的な上半期決算対策などが後押しした。

新商品は「クリアアサヒ クリスタルクリア」(6月16日)、「サッポロ ゴールドベルク」(6月23日)があった。南日本では激しい雷雨もあったが、首都圏は比較的晴天が多く、気温も高かったことも影響したとみられる。

今年は4月こそ増税反動の裏で119.7%と2ケタ増だが、仮需反動で1~3月がマイナス、5月も前年を割っていたことから「ようやく100%を超えてきた」(メーカー)と実需の堅調さを指摘する声が多い。ただし、旬ごとにみると、上旬104.4%、中旬までで101.5%、下旬までで105.7%と下旬の出荷に頼るところが大きく、政策的な出荷も、ある程度のボリュームが見込まれるとみられる。

1~6月では98.8%。昨年の7、8月は冷夏と豪雨による災害などで消費が低迷した(7月98.1%、8月92.1)ことで、ハードルは高くなく、最盛期の盛り上がりが期待されている。