インタビュー 日本酒類販売社長・松川隆志氏
–2年連続して売上高経費率が5%を切りました。
松川 10年ほど前は6%以上あったことを考えると、1.15ポイント以上、売上高経費率を下げている。1%と言っても、これは売上高を5,000億円とすると50億円になり、非常に大きなコストダウンだ。徹底してローコストオペレーションを進めてきた成果といえる。
昨今の中間流通業にとっての一番の悩みどころが物流コストの上昇だ。オリンピックに向けての建設ラッシュ等によるドライバー不足を背景に、物流を委託している業者からの値上げ要求が続いている。世間的には景気回復局面と言われているが、我々の業界ではコストアップに繋がっている状況だ。
また、昨年から一部の清酒・ワインで値上げが行われた。本来、それに応じてマージン率も上げていかなければならないのだが、実際、それも容易ではない。他の全国卸をみても、マージンの改善は進んでいないのが現状だ。
このような状況において、物流については、これまで以上に製販三層で取り組んでいく課題と考える。当社は10年以上前から、清酒・焼酎メーカーとの共同物流を行っている。本格焼酎は、蔵元が主要な消費圏から遠距離にあるため、首都圏と東北で、当社が少量多品種物流を担っている。物流コストが今後とも上がり続けると考えると、これからは全国系の量販店に対し、大手卸が協調して物流を最適化することも必要になってくると考えられる。量販店にとっても、10トン車1台でまとめて配送してもらうほうが効率的だ。
松川 10年ほど前は6%以上あったことを考えると、1.15ポイント以上、売上高経費率を下げている。1%と言っても、これは売上高を5,000億円とすると50億円になり、非常に大きなコストダウンだ。徹底してローコストオペレーションを進めてきた成果といえる。
昨今の中間流通業にとっての一番の悩みどころが物流コストの上昇だ。オリンピックに向けての建設ラッシュ等によるドライバー不足を背景に、物流を委託している業者からの値上げ要求が続いている。世間的には景気回復局面と言われているが、我々の業界ではコストアップに繋がっている状況だ。
また、昨年から一部の清酒・ワインで値上げが行われた。本来、それに応じてマージン率も上げていかなければならないのだが、実際、それも容易ではない。他の全国卸をみても、マージンの改善は進んでいないのが現状だ。
このような状況において、物流については、これまで以上に製販三層で取り組んでいく課題と考える。当社は10年以上前から、清酒・焼酎メーカーとの共同物流を行っている。本格焼酎は、蔵元が主要な消費圏から遠距離にあるため、首都圏と東北で、当社が少量多品種物流を担っている。物流コストが今後とも上がり続けると考えると、これからは全国系の量販店に対し、大手卸が協調して物流を最適化することも必要になってくると考えられる。量販店にとっても、10トン車1台でまとめて配送してもらうほうが効率的だ。