3月の九州本格焼酎出荷は前年3月20.4%減の裏で9.4%増、1~3月は増
九州本格焼酎協議会がまとめた3月の九州7県における本格焼酎出荷数量(課税移出数量)は、合計で前年比9.4%増の3万8,977klとなった。2カ月連続の増加だが、前年3月は20.4%減の裏で、熊本や福岡はそれでもマイナスとなっているような状況もあり、芳しいとはいえない。1~3月(2.3%増)は前年1~3月13.4%減の裏ながら、ようやくプラスになった状況だ。
全体のダウントレンドは否めないなか、唯一堅調といえるのは宮崎で、1~3月(10.4%減→6.3%増)こそ物足りないが、3月単月(前年20.8%減→25.6%増)では盛り返してきている。堅調に推移していた福岡は逆に3月(11.5%減→3.1%減)が苦戦、1~3月(9.7%減→1.5%減)でも芳しくない。
ただ、他の県をみると、回復の兆しはみられず、4月以降は熊本地震の影響もあるだろうし、需要の落ちる春先から夏まではこの流れを引きずりそうだ。鹿児島は3月単月(22.4%減→0.3%増)、1~3月(17.3%減→0.3%減)と相変わらず苦しく、大分の3月単月(21.1%減→7.5%増)、1~3月(13.1%減→0.7%増)、熊本の3月単月(22.1%減→1.9%減)、1~3月(20.6%減→1.1%減)とも同じ状況だ。
そばソーダの話題以降、大きな話題も聞かれず、ソーダ割りの小さなうねりと、いま動いている付加価値の高い商品をどこまで伸ばせるか。蒸留酒のライバルとされるウイスキーの勢いが衰えず、ソーダ割り提案も独自性は薄い。居酒屋で焼酎を頼むにしても、「芋ちょーだい」というのが現状で、もっと選択肢が広がるような、話題喚起は必ず打ち続けるべきだろう。