4~3月で3.2%増、カップ3アイテムがそれぞれ好調-三和酒類
三和酒類は直近の業績(平成27年4月~平成28年3月)について、39万2,000石(前期比3.2%増)としている。前年4~3月が消費増税の影響により8.2%減で、その裏とはいえプラスになったことは「悲観する数字ではない」と捉えている。貢献したのはカップ製品(25度、20度、12度)で、いずれの度数とも「それぞれ好調に推移した」とし、3アイテム計で9,500石を超える出荷数量となった。中でも「後発の25度と12度の伸びが大きいが、20度も順調な出荷が続いている」とし、全体に拡大している。
酒類市場全体の消費については「膠着状態にある」とし、「その中における焼酎市場は、相変わらず、話題性に乏しいという印象」とする。活性化には「一言で表現するのは難しいが、従来の路線と大きく変更する予定はない」とし、以下の施策を遂行する。▽「麹プロジェクト」を通して、価格競争に向かうことなく、本格焼酎の良さ、いいちこの良さを、流通を含めたお客様に伝えるとともに、「お客様に喜んでもらえる、しっかりした商品」を届けることを目指
す。対消費者ならば「安全・安心、おいしい」、流通には「利益商材であり続ける」ことを目指すというものだ。
▽焼酎の美味しさを知らない人はまだまだいる、若い世代はお酒に興味が無いのではなく、知らないだけかもしれない–と捉え、「こういった層にもっともっと焼酎の良さを伝えることを考えていく」。
昨年発売した「いいちこ空山独酌セット KU-MI」は、今年の中元期からの商談が実質的なスタートと捉えており、「商談は順調で、百貨店だけではなく、スーパーでも取り扱いをしてもらっている」。
「いいちこ長期熟成貯蔵酒」は、発売以来、「順調に届けることができている」とし、新しい商品は概ね堅調のようだ。