1~6月のビール類課税 3ジャンル計1.5%減 ビールは0.4%増と続伸

2016年1~6月(上半期)累計のビール5社のビール類課税出荷数量は、前年比98.5%の1億9,278万c/s(大瓶20本換算)となった。ビールは2年ぶりプラスの100.4%で、2015年1~12月累計の19年ぶりプラスの流れを引き継いだ。ビール酒造組合では、若年層の取り込みのために、SNSを活用しての「ビアトーク」キャンペーンを開始する。

ビールは各社の既存商品と新商品への注力が奏功した。新ジャンルも3年連続のマイナスながらほぼ前年並みと健闘した一方で、発泡酒は大きくマイナスとなった。構成比は前年同期比でビールが1.0ポイント(P)増え、発泡酒が1.1P減らし、新ジャンルが0.2P増えた。

大手4社の販売ベースでは、1月こそ一部、年末の政策在庫の反動などで90.5%と低調なスタートだったものの、2月はうるう年で営業日が1日多いなどで100.1%、3月もビール大型商材の登場などで100.4%、4月もカレンダーの影響で黄金週間の分を先取りして103.5%と3カ月連続でプラスだった。しかし5月はその反動が出て93.6%、6月はギフトの伸び悩みなどで99.6%となり、1~6月累計では98.4%となっていた。

1~6月のメーカー間シェアは、アサヒビールが39.2%で7年連続のトップ。前年同期比1.1ポイント(P)伸ばした。3年連続のシェアアップ。キリンとの差は7.1P。前年同期は4.1Pの差だった。サントリーは上半期で過去最高シェアの16.0%を達成。前年同期比で、小数点1ケタ台で、アサヒ1.1P増、キリン1.9P減、サントリー0.5P増、サッポロ0.4P増、オリオン変わらずとなる。

ジャンル別では、ビールはアサヒ0.6P減、キリン0.4P減、サントリー0.5P増、サッポロ0.7P増、オリオン変わらず。新ジャンルがアサヒ2.5P増、キリン3.1P減、サントリー0.8P増、サッポロ0.1P減、オリオン変わらず。

なお、ビール酒造組合は、ビール需要振興に向けて「BEER TALK(ビアトーク)」キャンペーンを開始する。若者のビール離れが進むなか、ビールを通した“本音のコミュニケーション”の大切さに気付いてもらうために行うもので、スペシャルWEBサイトをオープンするほか、インスタグラム上で「#ビアトーク」を拡散させる。サイトでは「本音で語る」シーンに合った様々なコピーやグラフィック、WEBムービーを、また交通広告やインターネットメディア広告、インスタグラムによる参加型キャンペーンを展開する。オリジナル楽曲「BEER TALK。」もCD発売し、料飲店やビアガーデンなどでBGMにしてもらうよう勧める。