キリンが米ブルックリン・ブルワリーと資本業務提携

キリンホールディングスとキリンビールは、ブルックリン・ブルワリー(ニューヨーク)と資本業務提携することで合意した。

キリンビールは「グランドキリン」発売、2014年7月に立ち上げた「スプリングバレーブルワリー」、同年9月にはヤッホーブルーイングと資本業務提携するなど、国内におけるクラフトビール市場の拡大を図ってきた。

今回、米国の代表的なクラフトビールメーカーであるブルックリン社と日本とブラジルで協業する。キリン社が、ブルックリン社が新たに発行する株式を引き受け、24.5%の株式を所有する(75.5%は既存の株主)。出資額は非公表。ブルックリン社は、独立を維持し、現経営陣の変更も予定しない。

また、両社は、1月にマーケティングを担当する合弁会社を設立する。キリン社が60%、ブルックリン社が40%を出資する。キリンは日本で2017年春から「ブルックリンラガー」の缶容器と樽生の製造販売を行う。コンセプトバーといった飲食事業も検討する。ブラジルでも合弁会社などでの事業を協議中という。

両社は12日にパレスホテル東京で記者会見 を行った。キリンビール布施孝之社長(写真右)は「我々の新しいパートナーとしてブルックリン社と戦略的な提携を行う。創業者は米クラフトビールのカリスマとして知られるスティーブ・ヒンディ氏だ。食とファッションの街、ニューヨークで最も高いブランド認知がある。飲みやすい、というのが特徴で驚きと感動を与える。週末には4,000~5,000人の工場見学があるといい、これは大手ビールメーカーでもなかなかない」と紹介した。

ブルックリン社は1988年創業、現在、米国のクラフトビールで12位、輸出は30カ国以上で1位。2015年は数量シェアで12.2%、金額シェアで21.0%を占めるという。15年の販売数量は27万5,378バレル(約3万2,220kl)、うち輸出1万5,000kl。

ブルックリン社のロビン・オッタウェイ社長(同左)は同社の概要を紹介した。(続きは本紙で)