キリン、クラフトビールイベント「HELLO CRAFTBEER WORLD」開催、全国13ブルワリー13社と共催、六本木ヒルズアリーナで
キリンビールは6月2日から6月4日まで、愛好家向けイベント「HELLO CRAFTBEER WORLD」を六本木ヒルズアリーナで開催する。
6月1日にはオープニングセレモニーを開催。代表取締役社長堀口英樹氏が開会を宣言した。
【堀口英樹社長「HELLO CRAFTBEER WORLD」開会宣言】
若者のビール離れが進む一方、若者を中心にクラフトビールへの関心は高まっている。一方、クラフトビールの認知は高いが、飲用経験者はまだ少ないことから本イベントを企画。もっと楽しいクラフトの世界を提案したい、日常的にクラフトを楽しめる世界を作りたいとの志を同じくする全国13ブルワリーと共に開催することになった。個性豊かな24種のクラフトビールから、お気に入りの一杯を見つけてほしい。
日本では1994年の酒税法改正を機に、地ビールがブームになったが、品質や味わいが受け入れられず、文化として定着しなかった。
だが2010年から再びクラフトビールがブームとなり、新規ブルワリー数も2022年末には全国700カ所にまで拡大。品質も国際的に評価されるようになっている。クラフトビールの構成比も1.5%に拡大したが、まだまだ伸長のポテンシャルがあると考える。
クラフトビールの魅力は多様性。キリン単独での活動では、その魅力を伝えきれない。志を同じくするクラフトブルワリーらと一丸となって、カテゴリーの創造と定着に本気で取り組み、誰もが積極的にクラフトを選択する時代を目指したい。
〈体験型イベントから「クラフトビールを日常的に楽しめる世界を目指す」〉
また、参加ブルワリーを代表してヤッホーブルーイング代表取締役社長井手直行氏は、「コロナ禍では飲食店や観光地が大きな打撃を受けたが、巣ごもり需要で店頭や通販の販売は増加。新しい層が増えたのは、大きなチャンスだ。クラフトビール市場を先行するアメリカにはブルワリー数が9500もあり、構成比も数量ベースで13%、金額ベースで25%にまで拡大した。日本もまだ伸びる余地がある」「ただ日本では、クラフトブルワリー同士の仲は良いが、ビジネス的なつながりが弱かった。今回は、大手のキリンビールとクラフトブルワリーが集結した歴史的なイベント。今後はキリンと共に、ビール市場に革命を起こしたい。そして毎年、全国各都市で開催していきたい」と話した。
セレモニーには、イベントに参加した13ブルワリーから井手氏のほか、石川酒造営業部部長小池貴宏氏、二軒茶屋餅角屋本店執行委員・ブルーマスター出口善一氏、世嬉の一酒造代表取締役社長佐藤航氏、FarYeast Brewing 代表取締役山田司朗氏、木内酒造工場長宮田輝彦氏、盛田金しゃちビール製造主任杉山元志氏、宮崎ひでじビール代表取締役社長永野時彦氏、山口地ビール代表取締役社長中川弘文氏が出席。ほかにDHCビールと小西酒造も出展している。
第二部では、俳優の速水もこみちさんとモデルの森泉さんがそれぞれ選んだクラフトビール3銘柄の飲み比べや、ペアリングを体験。マスターブリュワーの田山智広氏から「的確な表現」と評された。なお、参加費は2000円で、ビールとおつまみ各3種を選ぶことができる(お代わり1杯つき)。ビールはすべてタップマルシェで提供。田山氏は、「イベントだけに終わらせず、日常的にクラフトを楽しむ環境ができてこそ、真のビアカルチャーといえる。人生が変わるような体験をしてほしい」と話した。
〈酒類飲料日報2023年6月2日付〉