ビール好調、大手4社の11月は前年比115%「10月の酒税改正で潮目変わる」年末需要にも高い期待
ビール大手4社が12日に発表した11月のビール類販売実績は、ビール4社計の前年同月比(以下同じ)が115%となった。減税直後の10月の159%に続いての2ケタ増。「10月の減税を契機に、凪の状態が続いたビール類市場で、ようやくビール回復に潮目が変わってきた」(メーカー)。
各社、主力ブランドが好調だ。アサヒ「スーパードライ」110%、キリン「一番搾り」114%、サントリー「ザ・プレミアム・モルツ」107%、同「パーフェクトサントリービール」118%、サッポロ「黒ラベル」134%、同「ヱビス」109%と2ケタ増も目立った。
4社計の業務用の樽生は前月の144%に続いて109%、業務用が主体の瓶も前月の144%に続いて108%となった。
〈減税後発売のアサヒ「ドライクリスタル」好調、他社も新商品を投入〉
新商品も好調だ。10月11日発売のアサヒ「ドライクリスタル」は、累計販売数量が120万ケースとなり、年間目標150万ケースの8割を達成している。アサヒ「ドライクリスタル」の他にも、10月10日発売のキリン「一番搾り やわらか仕立て(期間限定)」、10月17日発売のサッポロ「生ビール ナナマル」、11月14日発売のサッポロ「黒ラベル エクストラドラフト」など、各社が新商品を投入し、減税の状況下でのビール消費拡大に取組んでいる。
〈ことしの年末年始は宴会需要の復活に期待、家庭用、業務用とも最盛期をむかえる〉
5月に新型コロナウイルスが第5類に移行し、ことしの年末年始は忘年会や新年会といった宴会需要の復活も期待できる。アサヒビールは年末「業務用の樽と瓶は、1割増を見込む」としている。家庭用でもプレミアムを含めてビールは最大の最盛期をむかえる。