12月の豚肩肉調製品輸入は1.1万t、うち米国8千t、CIF価格304円
貿易統計によると、16年12月の豚肉調製品(20%関税)の輸入量は前年同月比6.3%増の1万5,302tとなった。このうち、シーズンドポークなどに利用されている豚肩肉調製品は12.5%増の1万534tとなった。豚モモ肉調製品が383t(5.8%増)、その他の豚肉調製品4,385t(6.0%減)となった。
豚肩肉調製品は、前年比で1割以上増加しているが、前年はWHO下部組織の発がん性問題で1万tを割った反動であり、極端に多いわけではない。
国別には、米国が前年比13.1%増の8,166t、カナダは6.0%増の1,116tとなっている。表以外では、オランダが456t、ドイツが288tとなった。
12月の肩肉調製品の価格(CIF価格)は、米国が1kg当たり308.3円(前月288.2円)、カナダ273.5円(前月278.8円)、全平均303.8円(前月291.1円)となった。その他では、オランダは255.5円、ドイツ273.8円だった。
2016年1~12月の輸入量は、豚モモ肉調製品が7.9%減の5,546t、肩肉調製品が前年並みの12万5,125t、その他の豚肉調製品が4.0%増の4万5,803tだった。
このうち肩肉調製品は、価格が前年の350~400円に比べ概ね300円前後と比較的安定する中で、毎月8千~1万tで推移した。前年5~6月には1.2~1.4万tの大量輸入があったが、16年は一部でチルドポークに移行したことでその分は減少したが、前年WHOの影響を受けた11~12月で前年を上回り、トータルでは前年並みの数量となった。
国別には、米国は0.8%減の9万484t、カナダは14.8%減の1万4,815tと減少したが、その一方で、オランダが8.4%増の6,621t、ドイツが2.5倍の7,008tとEUでの伸びが目立った。
なお、日本ハム・ソーセージ工業協同組合の仕向肉量調査によると、16年1~11月の食肉加工品向けのシーズンドポーク使用量は14.7%増の10万1,126tとなった。1~3月は8千t台だったが、4月以降は9千tを超し、特に9月9,829t以降は、9千t台後半で推移し、年間では11万t前後と見込まれる。