【3月の豚肉需給展望】末端需要低迷と出荷減で税抜460~480円の予想
2月の出荷頭数は前年同月比5.2%減の129.1万頭(推計値)となった。週によって増減のバラツキが目立った前年に比べ、ことしは2月最終週を除いて月間通じて1日当たりの6.5万頭前後とほぼ横ばいの出荷が続いた。枝肉相場は2週目前半にかけて上物で500円台(東京市場、税抜き)を付けたものの、需要の端境期やスーパーの決算期もあり、末端需要はコストの安い輸入豚肉にシフト。バラ以外のパーツの荷動きも芳しくなく、中旬の枝相場は450円台にまで低下した。ただ、月後半は昨秋~冬のPEDの影響や寒波による発育遅れるなどで出荷頭数が6万頭前半まで減少したことなどから、玉を確保する動きが強まり、27日以降は再び500円台に戻した。
3月は全国出荷頭数が前年を2%上回るとみられているものの、増体悪化で出荷がキャンセルされる市場もあり、出荷頭数が伸びておらず、一部で臨時休業日もあることから、今月上旬(第2週目)は上物税抜きで500~520円前後(税込540~560円前後)の強気の展開が予想される。もっとも、ロース、カタロース、モモを中心に末端消費が振るわないことや学校給食の中止、そして年度末の決算期で中間流通の在庫調整が予想されるため、中旬以降は450円を割るところまで下げ足が進むとみられる。このため月間平均では税抜460~480円(税込み500~520円)と予想する。