3月の牛肉需給展望 末端不振で全体的に低下、和去A5で2,800円前後か
2月の相場は、不需要期の中で下げると見込まれていたが、和去A5が50円前後下げたほか、A4以下は各等級とも100円以上下げるなど、予想を超す下げとなった。季節的にも枝肉相場は下げるが、消費者の根強い節約志向とともに牛肉の末端価格上昇による消費離れが明らかになっている。
前年と比べても、ここまでインバウンド、ふるさと納税の返礼品、輸出などで唯一前年を上回って推移していたA5等級も、2月でわずかながらも前年を下回り、和去A3は200円以上下回った(図参照)。
3月は季節的に需要が上向くが、8日現在では、末端の状況は2月と大きく変わっていない。ホルスについては、3月に入り、焼材、切落し向けに引合いが入るが、和牛、交雑はまだまだといったところ。春分の日の連休以降は、歓送迎会、花見需要が入るが、実際に和牛が末端で動くのは3月末からと見込まれる。このため、3月の相場は2月に続いて下げ基調となり和去A5で2,800円前後、A3で2,200円前後と見られる。