10日の東京市場豚価は税抜461円と急落、連休明けはさらに低下も
10日の豚価(上物、税抜)は、東京市場で前日比24円安の461円、群馬市場のセリ取引は15円安の456円、大阪でも6円安の485円と、各主要市場で急落した。末端での販売が思わしくない中でも、豚価は比較的高値を維持してきたが、ここに来て大きく下げた。
3月の出荷頭数は、昨年は1日当たり6万5千頭を超してしたが、今年は速報ベースで6万3千頭弱にとどまっている。もともと出荷の少ない水曜日にあたる1日、8日は6万頭そこそこという状況。PEDが散発するほか、寒暖の差が激しく増体が遅れたことで、現状の出荷頭数は前年を下回っているのが実態だ。
そのため、量販店など店頭での販売が順調ではないにもかかわらず、豚価は比較的高値を維持してきた。特に2月は昨年の東京市場で一時400円前後まで下げたのに対し、今年は450円前後が底となっている。
その後、2月末、3月上旬は月末から月初めの手当てにより上昇し、これが今週前半まで続いた。背景には出荷頭数の減少とともに、北米産のチルドポークの入船遅れが続き、チラシの差し替えで一時的に国産の手当てが強まったことも挙げられる。また輸入チルドの関係では、輸入量は月間3万tを超すなど、国産の出荷減をカバーするために大量輸入が続くものの、バラの価格が高く、国産と大きく変わらないことで、売れていない中でも国産バラへの引合いが強かったこともひとつの要因となっている。
今週は9日から下げ傾向が見え始め、10日には一挙に下げた。東京市場では10日の取引頭数が1,130頭と比較的多かったこと、来週の上場も多いことで、決算期のなかで無理して買わず最小限の手当てにとどまったと見られる。今後については、来週も連休前は上昇するものの現状の460~470円前後が続き、連休明けは、学校給食も休みに入り20円前後の下げが見込まれる。4月に入り需要は拡大するが、480円前後など400円台の後半が見込まれる。