7月の鶏肉需給展望 6月下旬は日経平均で急落、7月も下落傾向に
鶏肉の6月の相場は、日経平均ではモモ肉は15日まで630円台で推移し、20日以降に急落、30日には597円と600円を割り込んだ。ムネ肉は上旬に340円台だったものが、下旬には330円前後まで下落となった。モモ肉では、梅雨入り以降相場が下落する例年通りの推移とも言えるが、高騰を続けていた状況から需要の減少はそこまで大きくないため、相場の落差に戸惑う声も多い。また、夏場の需要期を控えるムネ肉の下落についても同様に実感との差があるようだ。この中で、7月の相場は、モモ肉はすでに大きく下落したなかで不需要期に入ることから弱保合、ムネ肉は需要期に入るものの、すでに高値にあることから保合となると予測する。
モモ肉は2月の急騰以降、昨年を大きく上回って推移していたものが、昨年とほぼ同水準に下落している。供給も比較的順調で、需要が緩んだタイミングでは、高騰を続けてきた相場には割高感が強く、相場の急落につながったといえそうだ。7月に入ってからは、モモ肉は600円前後での推移を続けてきたが、7日金曜に592円、8日土曜に588円とさらに下落した。大きな下落により、年末向け凍結に回す数量も増えると考えられる。また、ムネ肉についても、さっぱりしたものが好まれる夏に入ることから、需要は継続すると見られる。これらに加え、7月後半は学校給食がなくなることと暑さが増すことから、モモ肉は現状の相場から弱保合で推移し、ムネ肉は需要の移行から現状の相場前後で保合となると考えられる。