【盆休前の豚肉商戦】カタロース、バラの引合い堅調、概ね在庫持越し回避か

先月末からの枝相場高と猛暑により末端消費が伸び悩んでいた国産豚肉だが、8月に入ってからは盆休み商戦に向けた引合いが強まってきた。先月まで動きが鈍かったカタロースをはじめ、バラの引合いが堅調となっており、中間流通の在庫もきれいに回っている。とくにバラはもともと在庫が浅いなかで輸入品の高値から国産に引合いがシフトしているとみられ、前年のような大きな荷余り感はないようだ。ウデやロースもマズマズの動きがあるほか、相変わらずスペアリブは好調となっている。各社程度の差があるが、モモとヒレは若干の在庫があるもよう。最近の枝肉相場の動きからみても、末端の手当ては、盆休み前ギリギリになってから活発化してきたものとみられるが、中間流通の持越し在庫は、一部ヒレなど若干の心配もあるが、ほかのパーツは概ね余剰在庫の心配はないようだ。

これに対して輸入チルドは、豚価高を反映して先月から堅調な動きを見せている。差し込みの販促もあり、全パーツで引合いが良く、きれいに回っている。国産と対照的にヒレ、CYバット、バックス、ベリーの順で引合いが強く、全体に荷余り感はみられない。

国産生鮮物の一部を除き、盆休み前の需給はほぼバランスもしくはややタイト気味の展開といえる。問題は盆休み明けの展開で、休み明けは消費者の節約ムードが強まるため、とくに国産品は需要が鈍化し、単価の安い輸入チルドに需要がシフトする可能性もある。もっとも輸入チルドも現地ベリー価格の高騰の影響からスソ物の入荷量が増えてくるとみられている。月末には学校給食の再開を見据えた手当ての動きが強まるとみられるが、この輸入チルドの動きが国産スソ物の販売にどう影響するか注目されるところだ。