農水省概算要求重点事項を議論、輸出力強化やGAP拡大も-自民党
自民党は22日、農林・食料戦略調査会(西川公也会長)、農林部会合同会議を開き、農水省の18年度概算要求重点事項案の説明を受けた。新農林部会長には野村哲郎氏が就任している。重点事項では、畜産・酪農の競争力強化の他、生産資材価格の引下げ、流通・加工の構造改革に向けた流通実態調査などが挙げられている。輸出力強化やGAP拡大の推進、地理的表示活用なども挙げられた。
農水省概算要求の重点事項では、強い農林水産業のための基盤づくりのうち、畜産・酪農の競争力強化として①畜産・酪農経営安定対策②酪農経営体生産性向上緊急対策事業③畜産生産能力・体制強化推進事業④飼料生産型酪農経営支援事業⑤飼料増産総合対策事業⑥草地関連基盤整備–が挙げられた。
また、生産資材価格の引下げ、流通・加工の構造改革では、①農業生産関連事業の事業再編・事業参入の支援②農業競争力強化プログラムの着実な実施に向けた調査③食品流通合理化促進事業④食品産業イノベーション推進事業⑤食品流通拠点整備の推進–を挙げている。このうち、②の調査では、国内外における農業資材の価格、農畜産物の流通実態を調査するとしている。
農林水産業の輸出力強化と農林水産物・食品の高付加価値化のうち、農林水産業の輸出力強化では、①海外需要創出等支援対策事業②輸出環境整備推進事業③輸出促進に資する動植物検疫等の環境整備–とした。このうち、①の支援対策事業では、JFOODO(日本食品海外プロモーションセンター)による重点的・戦略的プロモーションや、ジェトロによる輸出総合サポート、品目別団体等によるオールジャパンでの販売促進等を支援する。規格・認証、知的財産の戦略的推進も掲げ、①GAP拡大の推進②地理的表示保護制度活用総合推進事業③植物品種等海外流出防止総合対策事業④日本発規格の国際化–としている。日本発規格の国際化ではJAs規格の制定や食品安全管理規格・認証スキームの普及と国際承認の取得を支援する。