9月の黒毛74.4万円と前月比6千円上昇、前年比では1割下げる—機構・素牛価格
黒毛和種子牛の17 年9月の相場は、前月比で6千円上昇し74.4万円となった。8月まで8カ月連続で下げてきたが、ここでわずかに戻した。地域別には、九州主産地は引続き下げも、北海道は十勝をはじめ上昇が目立つ。ホクレンは「9月は全体的に購買意欲が高かった。しかし、例年9月は買いが旺盛であり、下げトレンドの中でたまたま9月は買いが集中したのではないか」と話しており、大きな下げトレンドには変わりはないとしている。
農畜産業振興機構が16 日に公表した9月の家畜市場の肉用子牛の取引価格によると、黒毛和種は前年比で8.7%安の74.4円、褐毛は13.3%安の67.7万円、交雑種は12.6%安の35.9万円、ホルスは19.0%高の23.6万円となった。ただ、前月比では、黒毛で6,031円高、褐毛で1,916 円安、交雑は2,124円安、ホルスは5,989円高となった。
黒毛和種について主要市場をみると、鹿児島曽於中央市場が前月比で1万7,091 円安の75.2 万円、肝属中央は2万3,962円安の74.4万円、宮崎都城で6,824 円安の75.1 万円、ホクレン南北海道で767 円安の77.1 万円、十勝で3万3,243 円高の76.3 万円となった。九州各県では下げるものの、十勝は逆に大きく上昇した。
北海道平均でも1万6,606円高の76.1万円と上昇した。ホクレンでは、「九州では下げていると聞くが、十勝では従来の購買者に加え、普段来ていない購買者も集まり、全体的に買い意欲が高かった。9月は例年高く、出荷時期の関係で上昇したとも考えられる」とし、下げトレンドは変わらず、時期的に戻しただけではないかとの見方をしている。
〈畜産日報2017年10月18日付より〉