17年度東京食肉市場・全国肉用牛共励会、名誉賞は石巻市の川村ファーム 丸富商店がキロ単価1万6,885円で落札、枝肉販売金額1,050万円に
また、最優秀賞には、第1部が北海道・豊頃町の魚石光秋氏(所属団体:魚石牧場)の出品牛(父:勝早桜5、28カ月齢、602kg、歩留まり69.1%、A5)で同2,800円で(株)オーエムアイが落札。第2部は宮城・登米市の川口ファーム(全国畜産農業協同組合連合会)の出品牛(名称:豊丸、父:幸紀雄、母の父:安福久、30カ月齢、600kg、72.5%、A5)で同1万209円で(株)ふじなわが、第3部は兵庫・新温泉町の田村正道氏((株)田村畜産)の出品牛(名称:ふっく、父:秀菊安、母の父:安福久、36カ月齢、452kg、68.2%、A5)で1万2,080円で(株)吉澤畜産が落札した。
27日午後には褒賞授与式が開かれ、小川一夫同共励会会長(東京食肉市場社長)が「集荷は依然として厳しい状況にあり、当市場においても大変厳しい集荷状況に直面している。このようななか肥育技術の確立と枝肉の品質向上を目指し、全国を代表する500頭の牛が東京食肉市場に集まった。いずれも良く飼養管理された素晴らしい枝肉だったとの報告を聞いている。今後も生産者の皆さんにはより優秀で安全な牛肉を供給してもらうよう願っている」とあいさつした。
その後、審査委員長を務めた全国肉用牛振興基金協会の井田光之専務理事が、審査報告を行い、「出品牛はいずれも確りと飼養管理がなされ、健康状態も良く、均整の取れたものが多数を占め、肥育管理が行き届いていた」と評価した。さらに井田委員長は、第1部について「平均月齢27.3カ月、枝肉重量は609kg・平均歩留まりが65.5%となり、前年から枝肉重量で2kg、歩留まりが0.4%それぞれ増加した。枝肉平均単価は1,464円だった。格付けは3等以上が91.5%を占めた。昨年に引続き枝肉外観の大型化が顕著に現れた。平均枝肉重量と歩留まりが示すように、均整の取れた十分な枝肉が見受けられ、脂肪付着、肉色、締りなども良好だった」と評価。
第2部に関しては、「平均月齢は30カ月、平均枝肉重量は572kg、歩留まりは68.1%で、枝肉単価は2,659円だった。格付けは4等級以上が96.7%となり、昨年を1.5ポイント上回った。歩留まり等級Aが97.8%を占め、優秀な枝肉がそろった。枝肉の厚み、全体の形、バラの厚さ、肉量に富んだ枝肉が多く、脂肪の質も概ね良好だった」とし、名誉賞の出品牛について「ロース芯面積が125平方cmで、バラ厚が10cm、皮下脂肪厚が1.7cm、BMS12で、全体に肉付きが良く、均整の取れた枝肉で、ロース芯が充実し、肉質・光沢に優れた、無駄のない正肉歩留まりの良い、大変すばらしい枝肉だった」と称賛した。
〈畜産日報2017年10月30日付より〉