JA静岡が豚コレラの緊急支援を大臣要請、県養豚協会はワクチン接種を要請
緊急支援要請では、
〈1〉感染ルートならびに感染拡大の究明
〈2〉感染拡大防止対策の強化
〈3〉養豚農家・関連施設への支援
〈4〉風評被害対策の実施
〈5〉水際対策の強化――の5点を要請。
鈴木会長は「静岡県は豚コレラに感染していないが、隣接する愛知県での発生を受け、目に見えない脅威への不安とともに、風評被害への懸念の声が広がっている」と危機感を示した。
吉川大臣は「豚コレラは岐阜県で発生し、愛知県に広がり、9例目まで起きている。まん延防止に向けて対策を打ち出している。愛知県では渥美半島の養豚団地で1万4,000頭の殺処分を行い、封じ込めを進めている。静岡県は、愛知県から豚が出荷されていると畜場と共通している10農場では監視対象にある。そこから出荷する豚は、監視体制下にあり、陽性豚がいれば即座に判明する。感染防止対策においては飼養衛生管理が大切で、県とも連携し徹底をしている。渥美半島は2カ所で消毒用の散水車を用意している。何としてでも拡大を食い止めたい。養豚家に飼養衛生管理を徹底していく。要請内容はすでに実施しているものもあるが、これからもできる限りの養豚経営者への支援を実施していきたい。みんなで拡大防止対策強化に取り組んでいきたい」と答えた。
静岡県養豚協会は、愛知県の発生を受け、静岡県への感染は時間の問題だと危ぐしており、飼養頭数の多い関東圏まで感染すれば、国内の養豚産業は大きな打撃を被ることから、静岡県への侵入を何としてでも食い止めることが重要だとした。加えて、肉牛産業に甚大な被害を及ぼした口蹄疫を教訓として、養豚農家の永続的な経営が安定して行えるよう、早急にワクチン接種に踏み切るよう強く要望した。
〈畜産日報 2019年2月18日付〉