ハムソー生産、2018年は前年並みの55.4万t、引き続きチキン加工品が伸長、ベーコン1.8%増
2018年1~12月のハム・ソーセージ生産量は55.4万tと過去最高だった前年水準を維持した。ロースハムが減少したものの、ベーコンが増加、サラダチキンなどチキン加工品を含む「その他ハム」が今回も4割増(4千t増)となったほか、前年に4.7%増と伸長したウインナーがほぼ前年並みを維持した。しかし、各社のハムソー部門では競争激化や人件費の上昇により利益面で苦戦するメーカーが多く、この改善が急務になっている。
日本ハム・ソーセージ工業協同組合(日本食肉協議会委託事業)が発表した18年12月の食肉加工品生産量によると、同月のハム・ソーセージ類の生産量は前年比4.4%減の4万9,962tとなった。品目別では、ハム類が4.6%減少、ソーセージ類が5.7%減少、ベーコン類は1.8%増加、プレスは8.1%減少した。ソーセージ類では、ウインナーが5.2%減とここにきて大きく減少した。ハム類では、ロースハムが6.2%減と減少幅が拡大、チキン加工品を含む「その他ハム」は9.9%増と引き続き好調だった。
18年1~12月の年間では前年並みの55万4,342t(実数で前年比80t増)となった。背景には、調理済み食品への需要、食の簡便化を求める傾向がさらに強まっていることが挙げられる。品目別の動向をみると、ハム類は0.9%増の微増であり、ロースハムが3.4%減少する一方で、「その他ハム」が38.0%増(数量では4千t増)の1万5,926tとなった。「その他ハム」はサラダチキンが中心であり、コンビニ中心の販売から量販店へも領域を広げ17年に8割増、18年も4割増となった。なお、その他ハムの全体に占めるシェアは前年の1.6%から2.6%に拡大した。
ソーセージ類は0.2%増とわずかに増加、うちウインナーは11、12月に失速もほぼ前年並みを維持、フランク、ボロニアも増加した。ウインナーは主要ブランドが総じて好調だった。ベーコン類は1.7%増、ベーコンは1.8%増となった。
ここ数年、総菜など業務用が好調で5%前後の伸びが続いていたが、今回、増加幅は縮小した。プレスは11.2%減と大きく減少した。その他では、ハンバーグ類は3.0%増、焼豚は5.4%減と明暗を分けた。
〈畜産日報 2019年2月22日付〉