FOODEX JAPAN2019開幕、ウルグアイ農牧水産大臣も来日 USMEFはVRで生産現場体験ツアー、CPIはVCPマークを訴求
本紙関連ではウルグアイパビリオンでは、ウルグアイ21がウルグアイ牛肉などを紹介した。5日午前にはウルグアイのエンソ・ベネッチ農牧水産大臣が訪れオープニングセレモニーが盛大に開かれた。エンソ大臣はウルグアイと日本の文化が異なる中、牛肉の輸入が実現できたことで、今後の展開に期待できるとした。出展ブースでは、ウルグアイの生産者も多く訪れ、商談が活発に行われた。ウルグアイ牛肉のおいしさや安全性、品質の高さ、トレーサビリティの実施など資料を通じて訴求していた。
ウルグアイのエンソ・ベネッチ農牧水産大臣
アメリカパビリオンでは米国食肉輸出連合会(USMEF)が出展した。USMEFではVRアメリカンビーフ体験ツアーコーナーを設け、生産現場を見たことのない関係者向けに生産現場をVRで視聴させ、リアルな生産現場を体験させた。VRの内容は牧場編、フィードロッド(肥育場)編の2パターンを用意していた。今後は一般消費者向けにも、米国の大規模生産現場を体験できるプロモーションを展開する予定で、YouTube を活用したプロモーションを計画している。担当者は「業界関係者でも、最近はなかなか生産現場に見に行ける人は限られる。牛を育てている現場をリアルに感じてほしい」と話した。そのほかにも、アメリカンビーフでは「ハンバーガーはアメリカンビーフで作る」とし、調理動画で訴求していた。アメリカン・ポークでは、特別な調理器具を必要としない「アメリカン・ポークごちポのかんたん低温調理」を紹介していた。
カナダパビリオンでは、カナダビーフ国際機構がJBS、カーギル、オンタリオコーンフェッドビーフ、仔牛肉(モンパック)の商品を展示。会場ではストリップロイン・ステーキワイン醤油ソースの試食を提供した。昨年12月にはTPP11が発効し、スーパーでは新規取り扱いも見られ活発な動きが見られる。関税低減によりカナダビーフが価格メリットから注目されているが、価格メリットの前提として品質が高いことを改めて紹介していた。具体的には、徹底した安全管理体制、カナダ全国家畜飼料プログラム、厳格な格付け作業、動物福祉と持続可能性などを紹介していた。
カナダポークインターナショナル(CPI)は10年ぶりの出展となった。18年もチルドでは昨対比で6.1%増と拡大を続け、急激な拡大ではないものの、着実に拡大しており、改めて「カナダポーク品質保証(VCP)マーク」を紹介し、マークの活用を訴求した。HACCPの取組みやアニマルウェルフェア対応、トレーサビリティ管理などの生産者プログラムの取り組みを強調していた。
2月に日EU・EPAが発効し、日本向け輸出増が期待されるEU関連では、欧州産ポーク(オランダ)を紹介し、安全性、消費者からの高い信頼、トレーサビリティシステム、アニマルウェルフェア、品質保証制度などを紹介した。他にも欧州産仔牛肉(ヴィール)では、繊細な肉質、脂肪が少なく柔らかい特徴などを訴求し、アニマルウェルフェア、トレーサビリティ、品質管理プログラムなどの取り組みを紹介した。
ボードビア(アイルランド政府食料庁)は、アイルランド産ビーフを紹介、今回は5社のパッカーも訪れており、精力的に商談を行っていた。最近は日本で厚切り肉が人気なこと、安心・安全、品質に対する高いニーズに応えられるとした。今年6月には農業大臣が来日予定で、牛肉を含めたアイルランド産品のプロモーションを積極的に展開していきたいとした。
〈畜産日報 2019年3月6日付〉