第13回「JAグループ国産農畜産物商談会」、全農ミートフーズは豚の「1頭まるごとソリューション」で売場の活性化を提案
JAグループ(主催:JA全農・JAバンク)は12、13の両日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで「第13回JAグループ国産農畜産物商談会」を開催している。全国のJAグループおよび関連企業125団体が参加し、各出展者の地域色あふれた自慢の逸品を紹介している。
本紙「畜産日報」関連では、JA全農ミートフーズが、「売場活性化のための1頭まるごとソリューション!」と銘打ち、国産豚・銘柄豚を原料としたパッケージ加工品(NB規格)を提案。
セット買いの際に▽部位バランスの崩れ▽売り場が単調・マンネリ化――といった悩みが挙げられる中、今回の提案では国産豚・銘柄豚の精肉+加工品の運用で売場の価値向上と活性化を図る。会場では、ロースを使用した「西京漬け」や、切落しの「九州味噌漬け」「スタミナ炒め」、モモを使った「やわらかポークカツ」、ウデモモの加熱済み「ハンバーグ」などを展示。全てのパッケージ加工品は同社の茨城工場で製造しており、ローストラインやスチームライン、ハンバーグラインなど多様な製造ラインを設けることで、未加熱加工品から加熱加工品まで製造が可能だという。また、市場調査に基づいた売場の提案、ストアブランドでのパッケージ提案など顧客の要望に合わせた提案が可能な点を訴求するとともに、パッケージ加工品の小ロット製造や、収益シミュレーションが立てやすい売り場づくりなど、1頭まるごと運用でのメリットを紹介している。
全農チキンフーズは、鹿児島県産鶏肉使用の「とり天(柚子胡椒風味)」や、九州産若鶏の新鮮な肝を使った「鶏きもしぐれ煮」、全農ブランドの「九州産若どり使用サラダチキン」などの加工品を紹介した。とり天では外食・中食向けの業務用のほか、コンシューマ向け商品を提案。消費者に国産の原料であることを認識してもらえるよう、パッケージには国産チキンマークを付けて販売しているという。
全農チキンフーズはとり天でコンシューマ向け商品を提案
JA全農福島は、「福島牛」と「麓山高原豚」を紹介している。「麓山高原豚」は独自に開発した専用飼料を給餌し、認定された農家でのみ生産、枝肉品質規格などの基準に合格したものだけを「麓山高原豚」として販売している。脂身があっさりし、臭みが少ないの特長。「福島牛」については「震災後から、県外での取扱いも徐々に回復してきている。県と協力し、フェアやイベントでのPR活動に取り組んでおり、大手スーパーや量販での取扱いも増えてきている」(担当者)とし安全性への認知向上に努めているとした。
千葉県の房総ポーク販売促進協議会では、房総ポークを紹介し、肉の食感を残した「粗挽ソーセージ」やセミドライの「ポークジャーキー」、生でも食べられる「バラベーコン」など多彩な加工品を紹介。現在、機内食やホテルなど業務用で取り扱われているという。氷温熟成製法で加工したソーセージ、ベーコンなどを詰め合わせたギフトも提案している。国際競争が激しくなる中、加工品でも国産品として差別化しようと、加工品開発にも注力しているとした。
ホクレンでは、北海道産豚肉を100%使用した「あらびきポークウィンナー」を紹介。〈1〉プレーン〈2〉チーズ〈3〉バジリコ〈4〉玉ねぎ〈5〉ミルク〈6〉チョリソ〈7〉行者にんにく――と7種のフレーバーで展開。バジリコとミルクは燻製しない製法で仕上げており、他のウィンナーと見栄えで差を付けるなどの工夫をしているという。会場では“ボイルしてから焼く”という、よりおいしい食べ方についても提案している。
ホクレンは北海道産豚肉100%の「あらびきポークウィンナー」を紹介
〈畜産日報 2019年3月13日付〉