プリマハム 売上高は微増の1,010億円、食肉・加工食品とも減益/2020年3月期第1四半期

畜産日報 2019年8月1日付
プリマハムが7月31日に発表した2020年3月期の第1四半期の連結業績は、売上高が0.4%増の1,010億5,800万円、営業利益が10.3%減の35億2,800万円、経常利益が6.9%減の38億1,500万円、四半期純利益は20.1%増の31億2,400万円となった。利益面では加工食品事業部門、食肉事業部門とも減益を余儀なくされた。四半期純利益の増加は固定資産売却益を特別利益として計上したことによるもの。

加工食品事業部門の売上高は673億4,500万円(1.2%減)、セグメント利益は32億2,900万円(3.1%減)。うちハム・ソーセージ部門は、「香薫あらびきポークウインナー」は好調な販売が継続、重点商品を中心に販売活動を強化し、LINEや東京ディズニーシー貸切プレシャスナイトへの招待キャンペーン、期間限定増量などの販売促進政策が数量拡大に貢献した。
 
工場では、生産性向上のための改善を継続し、人時生産性向上やユーティリティーコスト削減などを推進し、コスト競争力を高めてきた。茨城工場ハム・ベーコンプラントが完成し、本格生産に向けて準備を進めた。しかし、市場環境の厳しさが影響し、売上高、販売数量はともに前期を下回った。加工食品部門は、コンシューマー商品がプリマヘルシーの「サラダチキン」「スパイシースティック」「絶品点心春巻」などを拡販し、CVS向けを中心としたPB商品も積極的な販売に取り組んだ。

販売数量は前期を上回るものの、売上高は業務用商品の構成比の増加による販売単価の下落から前期を下回る結果となった。CVS向けのベンダー事業は、新商品拡大とエリア拡大で売上高は前期を上回り、利益面でも生産性改善や原材料の安定が寄与し前期を上回った。

食肉事業部門の売上高は335億8,700万円(3.6%増)、セグメント利益は2億5,200万円(54.4%減)。国際的な仕入れ競争の激化により、仕入れ環境は極めて厳しいものとなったが、「オレガノビーフ」「ハーブ三元豚」「米どり」などのオリジナルブランド商品の拡販、得意先の新規・深耕開拓を積極的に行ったこと、生産事業の拡大が売上増加に貢献した。だが、利益では、国産豚肉や鶏肉の需要低迷が、販売事業及び生産事業に影響し前期を下回る結果となった。

通期の売上高は4,377億円(6.0%増)、営業利益141億円(7.1%増)、経常利益144億円(4.1%増)、当期純利益92億円(11.0%増)を見込んでいる。

〈畜産日報 2019年8月1日付〉