高島屋大阪店などで日本ハム「リモート販促」スタート、歳暮商戦からオンラインで
日本ハムは歳暮商戦から、新たなコミュニケーション販促ツールとして、オンラインによる「リモート販促」をスタートした。
実施するのは、子会社で百貨店事業や店舗デモンストレーター派遣を含むCS事業を展開する日本ハムカスタマー・コミュニケーション(大阪市北区、高梨正広社長)。高島屋などの百貨店やスーパーで展開していく。10月28日、ギフトセンターでの受付初日を迎えた高島屋大阪店(大阪市中央区)の売り場でリモート販促の実演を行った。
コロナ禍で試食販売が実施できなくなるなど店頭販促への制限がある中、非接触でお客とコミュニケーションをとる仕組みとして開発。首都圏のスーパーでのテストを経て、今回の実施にこぎつけた。高島屋は関西では11月29日まで、首都圏においては12月6日まで、計8店で実施する。百貨店は他に4店で実施する。今後は、スーパーでも実施していく考えだ。
リモート販促の仕組みは、売り場にウェブカメラとディスプレイを設置し、大阪、東京の同社2拠点の販売員と売り場をオンラインで結び、販売員がお客とコミュニケーションをとりながら商品の売り込みや、食べ方提案などを行うもの。人員は、拠点には販売員、販売補助、カメラ担当の3人、売り場には設置などを行う1人を配置する。
時間帯別にリモート販促を実施し、それ以外の時間はディスプレイをデジタルサイネージとして活用し、商品などの情報を流す。
同社の白井栄一CS事業部CS部長は、「社員68人の中でも、とくに販売力の高い人材がリモート販促を行う。スキルが高いため、お客によりよい情報を提供できる。機材の調達から仕組みづくりを含む全てを自前で行っている」と強みを語った。
実演では、販売員がディスプレイ越しにお客と対話し、関西限定をはじめとするおすすめ商品や、ハムをおいしく食べる切り方などを紹介。質問にもきめ細かに答え、お客からは「参考になりました」などと好評だった。
日本ハムの小村勝加工事業本部マーケティング推進部長は「お客の声を吸い上げることを期待している。リモートでも接点を作っていきたい。根付いていけば、効率的な販促を行える」と期待を示した。
〈畜産日報2020年10月30日付〉