ラム肉PR大使「ラムバサダー」を通じたラム肉の魅力発信、取り組みの背景と苦労とは/MLA豪州食肉家畜生産者事業団

第50回食品産業技術功労賞 マーケティング部門受賞
ラム肉PR大使「ラムバサダー」を通じたラム肉の魅力発信の取り組みで「第50回食品産業技術功労賞」マーケティング部門を受賞した、MLA豪州食肉家畜生産者事業団(以下、MLA)。その取り組みには、どのような背景や苦労があったのか。MLA駐日代表スコット・ウォーカー氏と、ビジネスディベロップメントマネージャー三橋一法氏に話を聞いた。

〈第50回食品産業技術功労賞(マーケティング部門)受賞内容〉
MLAでは、2015年より日本市場でのラム肉の需要促進を目的に、ラム肉のPR大使「ラムバサダー」を任命。シェフや料理研究家など多方面の食のスペシャリストが「ラムバサダー」として、それぞれの持ち味を生かしてラム肉の魅力を伝える活動を展開している。現在では、ラム肉を扱うシェフをはじめ、ワインソムリエやスパイス専門家、料理講師、羊齧(かじり)協会代表、ジンギスカンキャラクターなど計22人の食のプロたちがメンバーとして加入している。

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量販店・小売店に向けワークショップなどを通じた販促提案を行うほか、料理教室でのメニュー提案、消費者向けイベントの開催などさまざまな角度からラム肉の情報を発信している。

全国の量販店の精肉コーナーや大手ファミリーレストランでもラム肉を取扱う事例が増えている中、ラム肉を一時のブームで終わらせるのではなく、今後もラムバサダーの活動を通じ、日本の「食文化」として根付かせ、新たなラム肉文化の形成に貢献していく。

〈日本市場でのラム肉の価値向上へ/駐日代表スコット・ウォーカー氏〉
このような名誉ある賞を頂き、50周年という記念すべき年に受賞できたことは大変光栄で御座います。

MLA駐日代表スコット・ウォーカー氏

MLA駐日代表スコット・ウォーカー氏

 
ラムバサダーの取組みは、日本市場においてオージー・ラムをはじめ、ラム肉全体の消費や認知度など、「ラム肉の価値」を高めるべく始まったプロジェクトです。近年、外食企業ではラム肉を取扱ってみたいという機運が高まっており、日本市場でも徐々にラム肉が日常に根付いていると感じております。日本で始まった取組みですが、現在では、韓国や東南アジアの事務所でも同プロジェクトが始動するなど、MLAの社内でも浸透し、広がりをみせています。
 
引き続き、PR大使を務める「ラムバサダー」が中心となり、新たなラム肉の食べ方や魅力を提案することで、日本市場におけるラム肉の価値向上につなげていく所存で御座います。
 
〈ラム肉の裾野広げ、さらなる定着を図る/ビジネスディベロップメントマネージャー三橋一法氏〉
ラムバサダーの取組みは、日本市場においてラムの市場規模が小さかったこともあり、開始当初は「日本市場に対していかに爪痕を残すか」というチャレンジから始まった。

MLAビジネスディベロップメントマネージャー三橋一法氏

MLAビジネスディベロップメントマネージャー三橋一法氏

 
メンバーについては、料理人をはじめ、性別や年齢関係なく、「ラム肉が大好きな人」、「ラム肉を一緒に盛り上げよう」という想いに共感してくれる人たちが集まり、現在の22人にまで広がっている。
 
手弁当で始めたことで、何をしたら効果的なのか、手探りで活動をしてきたが、5年続けていくなかで、さまざまな反響をいただけるようになった。現在では、「Be a Lambassador!」(ラムバサダーになろう!)というスローガンの下、メンバーに限らず、ラム肉を普及させようとの想いを持つ人々誰もがラムバサダーになろうじゃないか、という考えで、ラム肉の定着を図っていきたいと考えている。
 
今後も、まずはラム肉の裾野を広げるということを目的に活動を続けていきたい。ラム肉全体の裾野が広がることで、それが生産者への貢献へとつながっていくと信じている。「ラムバサダー」という取組みを通じ、ラム肉に興味を持ってもらうことで、インバウンド需要や健康志向、サステナビリティなど、多くの可能性を秘めているラム肉のさらなる需要促進に努めていく。