ネクサス、ミート・コンパニオン、双日食料が業務提携、3社の強みを生かし、競争力のある加熱加工品などを展開
食肉・食肉加工品の製造販売・海外輸出を手掛ける(株)ネクサス(本社:岩手県花巻市、小原和也社長)と、(株)ミート・コンパニオン(東京都立川市、阿部昌史社長)、双日食料(株)(東京都港区、曾我英俊社長)の3社はこのほど、2021年1月1日付で3社間の業務提携を締結することを決定した。
ネクサスとミート・コンパニオンの双方が持つ高度な加工技術・ノウハウと、双日食料の強力な原料調達力を融合させ、加熱、非加熱加工品といった競争力のある畜肉加工品を開発・製造し、全国の量販店や外食企業などへ提供していく方針だ。
ネクサスは、2012年4月に創業。スライス、ポーション、加工、スリット加工、串刺し、個食パックといった精肉加工はもちろんのこと、ボイル加工からチャーシュー、煮豚、ローストビーフ、コンビーフなどクオリティの高い加熱商品も多数手掛けている。2017年7月にはタイ・バンコクに進出、仙台牛などの日本産和牛・国産牛を輸出し、現地の外食店への卸売業務や自社ですき焼き・しゃぶしゃぶ店、焼肉店を運営している。
今回の業務提携によって、ネクサスとしては、ミート・コンパニオン、双日食料および(株)ミートワン(東京都港区、池本俊紀社長)が持つ全国規模の販路や、開発力を生かした新たなビジネスチャンスや、双日食料の高い原料調達力を発揮し、原料の安定調達が期待される。ネクサスでは2019年1月に新工場が稼働したところだが、今回の業務提携も踏まえ、2021年3月には工場をさらに増設する計画だ。
一方、関東および東北に合計5カ所の加工工場を所有しているミート・コンパニオンとしても、ネクサスの販売ルートに自社の加工機能を提供するとともに、相互に持つ加工ノウハウを自社の製造機能にフィードバックさせることもできる。
また、外食チェーンや弁当・総菜チェーン、CVS(コンビニエンスストア)などミート・コンパニオンの販売チャネルが拡がるなか、ネクサスの加工機能を生かすことで、OEMを含めたミート・コンパニオンの加工品の供給力のさらなる拡大が見込まれる。加えて、各社がそれぞれ東南アジアで事業を展開している利点を生かし、3社の協業を通じて今後、日本産和牛や国産牛のアジアへの輸出拡大にも貢献していきたい考えだ。
〈畜産日報2020年12月24日付〉