「第14回スターゼングループ総合展示会」1月28日までオンライン開催、テーマは“GO! NEXT”

スターゼン記者会見登壇者(左から鶉橋常務、小高部長、池尻営業本部長、髙濵物流本部長)
〈世界相場高の中、国産原料、国産使用のハムソー、加工度を上げた商品を提案〉
スターゼンは1月25~28日の4日間、オンライン上で第14回スターゼングループ総合展示会を開いている。「GO! NEXT」をテーマに、スターゼングループの方向性と取組み、新商品、重点商品、機能・サービスの紹介と提案を行う。

展示会は、「国産原料」「輸入原料」「簡便・PC機能」「ローストビーフ」「ハンバーグ」「ローマイヤブランド」「スターゼンブランドハム・ソーセージ」「副生物」「ゼロミート」「外食」「スターゼンの取組み」の11コーナーで構成され、提案する商品や機能は全体で277(うち新商品・新機能は95、動画紹介は5本)となっている。

開催に先立ち行われた記者会見では、池尻尊広執行役員営業本部長(実行委員長)が「テーマを“GO! NEXT”とした。長引くコロナ禍、原料価格の高騰、そしてサステナブル社会への対応が迫られる中、当社はさらなる飛躍へ向けて昨年4月に社長が交代、新たな体制となった。激変する販売環境を乗り越えて、お客様とともに新たな時代のチャンスをつかむため、何ができるか、何をすべきか、全社で考えこの展示会に向けて準備をしてきた」と開催への経緯に触れてあいさつした。引続き、小高オリエ営業本部販売推進部長が展示会の見どころを説明した。また、鶉橋正雄常務取締役海外本部長、髙濵良一取締役物流本部長が同席し、記者の質問に答えた。

展示会では、国産原料について相場に左右されない食肉や機能を紹介した。各食肉では、差別化しやすいうまみ成分や特徴をグラフや写真を使い、分かりやすく表現した。約20年前にブランド化した「こだわりポーク」は、さらにこだわりを追求してブラッシュアップ。安定した数量を供給できる「国産こだわりポーク」に加え、北海道産、青森県産、岩手県産、宮崎県産の県別こだわりポークを追加し、生産農場、品種から加工場まで差別化できる点を深掘りした。

ここ数年で4倍以上に販売を拡大している氷感熟成は、店舗に設置できる紹介動画を含め販促一式と合わせて紹介。ミートギフトでは、さつまビーフ4等級以上の雌牛に厳選したローストビーフなどの新商品をラインアップした。輸入原料は、サプライソースの多国化とブランドの進化をテーマに紹介。豪州産ミドルグレインブラックアンガスビーフの「エボニー」をはじめ、スターゼンオリジナル新ブランドの米国産三元豚「アイオワの恵み」など新たな商品規格を提案する。現地加工のスペイン産豚肉スキンパック、ブラジル産やロシア産のボイル済牛オファールなど、賞味期限延長、ロス対策、歩留まりの良い商品もラインアップした。

質疑応答では、世界的な原料相場の高騰への対応について池尻営業本部長が、「コロナの環境下、北米を中心に相場が上昇している。関税の低下により海外の豚肉が安く入るのは先の話として、海外相場高の中で、現状では加工食品で国産原料を主体にこだわった原料を使用した“那須の森”のハムソーなど、加工度を上げた商品提案に力を入れた。“味満苑”シリーズのキット商品など味付けキット商品も新たにラインナップに加えた」と述べた。

外食への提案については、髙濵物流本部長が、「昨年来、外食企業のメニューをもとに、商品を一緒に開発し、小売を含むいろいろなチャネルで販売ができないか取り組んできた。専門店の味をキット商品にするだけではなく、業務用の商品も開発し提案している」と紹介した。

好調な和牛の輸出については、鶉橋海外本部長が「昨年を通して米国、東南アジア、台湾向けが好調だった。日本に来ることができない、現地で食べたいとの需要があり、それに対して和牛輸出を推進したことが奏功した。今後、現地で当社の強みである加工、カットなどアウトパックする技術などを展開していきたい。県産単位のブランドがあるが、阿久根工場産を“阿久根ゴールド”としてブランド化して紹介していく」と、独自ブランドの提案を行うことを明らかにした。

〈畜産日報2022年1月26日付〉