鳥取「大山春雪さぶーる 大山工場」竣工、“熟成ハム・熟成ベーコン”生産に特化、併設直売店9月オープン、“大山ハム”ブランド価値向上へ

「大山春雪さぶーる 大山工場」(鳥取県 西伯郡伯耆町)
エア・ウォーターグループでハム・デリカ商品、総菜などを製造する大山春雪さぶーるは7月13日、鳥取県西伯郡伯耆町に建設した「大山春雪さぶーる 大山工場」(以下、大山工場)の完成と稼働開始に伴い、竣工式を行った。

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大山工場は「熟成ハム」「熟成ベーコン」に特化した工場として、伝統的な製造技術と最新設備を融合し、付加価値の高い製品を生産する。大山工場の新設を機に「大山ハム」ブランドの価値をより一層高め、地元で一番の食品メーカーを目指すとともに、家庭用製品の生産を強化していく。

工場に併設する直売店「テラス ザ ダイセン」(9月オープン予定)では、大山工場や米子工場(鳥取県米子市)で製造したハム・ソーセージや小樽工場(北海道小樽市)の冷凍ケーキ・キッシュのほか、直売店オリジナル配合のソーセージを使用したグリルソーセージ、大山小麦を使用したホットドッグも販売し、大山エリアの新たな観光スポットとして地域への貢献も果たしていく考えだ。一方で、既存の米子工場は、その生産能力を生かして業務用・家庭用製品の基幹工場と位置づけ、現有設備の更新も含めて生産性向上を図るとともに、新たに総菜事業を強化していく。

竣工式で、大山春雪さぶーるの林原史朗代表取締役社長は「大山工場では、豊かな自然に囲まれた環境のなかで、高品質な製品を生産していく。新工場の設立に伴い、大山ブランドの付加価値をより一層高め、浸透させていきたい。お客様の要望に応えつつ、安全安心で高品質な製品を提供していくので、これまで以上に期待していただきたい。今週から稼働を開始させており、従業員一同、気持ちを新たに今まで以上の努力を重ねて業務にまい進していく」とあいさつした。

「大山春雪さぶーる 大山工場」竣工式、大山春雪さぶーる 林原社長(写真左)、エア・ウォーター 白井社長COO・最高業務執行責任者(写真中央)、鳥取県の亀井副知事(写真右から2人目)

「大山春雪さぶーる 大山工場」竣工式、大山春雪さぶーる 林原社長(写真左)、エア・ウォーター 白井社長COO・最高業務執行責任者(写真中央)、鳥取県の亀井副知事(写真右から2人目)

竣工式後の祝賀会では、親会社であるエア・ウォーターの白井清司代表取締役社長COO・最高業務執行責任者が、「大山が望めるこの地に大山ハムの第2工場を設立しようと決めたが、コロナ禍で延期など苦労があった。本日、無事に竣工したことを嬉しく思うとともに、これから大山春雪さぶーるが会社として大きくなれるチャンスだと感じている。大山ハムというブランドを西日本のみならず、東日本にも広めていき、工場は稼働率100%を目指していただきたい」とした上で、
 
「エア・ウォーターグループにおいては、昨年度の売上高は8,887億円、営業利益652億円と史上最高の業績を達成した。コロナ禍や円安などさまざまな問題はあるものの、今年度は売上高1兆円を目指しており、その達成に向けたひとつが、今回の大山工場の竣工となる」と述べた。
 
来賓で参加した鳥取県の亀井一賀副知事は「コロナの第7波が到来しているが、コロナ禍において地域をどう動かしていくかが課題となっている。
 
思うように活動ができないなかで、今こそ色々なことに種を植え、仕組んでいくチャンスと考える。
 
今回の大山工場の竣工はまさに先を見据えた投資であり、コロナ禍で不透明感が強いなかでも、この大山の地に工場を建て、大山ハムをしっかりと製造していくという判断は素晴らしく思う。また、9月には直売店もできると聞いている。コロナが収まってきた段階で、多くの人がこの地を訪れる機会になる。大山工場の竣工が、米子工場を含め、県西部さらには鳥取県全体を盛り上げ、我われに勇気を与えてくれることを期待している」と祝辞を述べた。
 
〈畜産日報2022年7月14日付〉