4月輸入は牛肉6.2万t、豚肉7.1万t、鶏肉3.6万tか-貿易速報から推計
2015年4月の貿易速報、動物検疫数量などから推計すると、輸入通関量は豚肉で7万1,000t前後、牛肉で6万1,500t前後、鶏肉3万6,000t前後と見込まれる。牛肉では、日豪EPAの関係で4月にさらに関税が下がったことを受けて、豪州産の冷凍品で大幅に増加したとみられる。また、豚肉では、EU各国、米国からの輸入が多く、前年4月(7.3万t)に近い大量輸入が見込まれる。前月比では、牛肉で2万6,000t増、豚肉で5,000t増、鶏肉で2,000t増と見込まれる。
財務省の2015年4月の貿易速報によると、肉類の総輸入量は前年比5.1%増の24万5,169tとなった。地域別には、米国は前年比6.8%減の5万7,766t、EUが7.7%減の2万6,971t、アジアが1.6%増の4万5,875t(うち中国1万8,620t、アセアン2万7,136t)だった。また、その他の地域(豪州、ブラジル含む)が18.1%増の11万4,557tとなった。前月比では全体で5万8,681t増加し、うち米国は9,471t増加、EUは6,527t増加、アジアで9,178t増加、その他の地域は3万3,505t増加した。前月比では各地域とも増加したが、特にその他の地域で大幅に増加している。
4月の動物検疫数量は、牛肉が前年比11.7%増の5万3,347t、豚肉が1.2%減の8万8,859t(一部既報)、家きん肉が7.7%増の5万6,869t、家きん調製品が37.6%減の1万2,246tとなった。前月比では、牛肉で2,402t増、豚肉は5,957t増、鶏肉は3,443t増、家きん調製品は4,665t増となった。
なお、肉類の動検数量は合計22万7,382tとなり、その一方で今回の貿易速報による肉類の総輸入量は上記のように24万5,169tに達している。この差の1万7,767tはこれまで未通関だったものが、今回通関されたと考えられる。
これらから推計すると、4月の牛肉輸入量は6万1,500t前後(豪州4万2,000t、米国1万6,000t、NZ1,500t、カナダ1,000t、メキシコ1,000t)が見込まれる。豚肉は7万1,000t前後(EU2万5,500t、米国2万5,500t、カナダ1万2,000t、メキシコ6,000t、チリ2,000tなど)。鶏肉は3万6,000t前後(ブラジル2万8,000t、タイ7,000t、米国1,000tなど)とみられる。また鶏肉調製品は3万t前後と見込まれる。