5月の豚肉の動検数量は8.5万t、豚肉輸入量は6.8万t前後か

動物検疫所は15日、2015年5月の検疫数量速報を公表したが、豚肉は8万4,655t(対前年比5.9%減)となった。3月から3カ月連続で8万tを大きく超す検疫数量となった。

ここから5月の豚肉輸入量を推計すると、6万8,000t前後(前年比で6.2%減)と見込まれる。これにより、4~5月の累計では14万2,000t前後とみられる。なお、第1四半期のsG発動基準に対する残り数量は8万t前後とみられ、ほとんど発動の心配はないが、念のため6月後半のフローズンの通関は急ぐものを除き7月に伸ばすなどの対応が必要になっている。

豚肉の輸入量と動物検疫所の豚肉の検疫数量の推移は表の通りで、5月の豚肉調製品を1万7,000t前後と仮定した場合、豚肉の輸入量は6万8,000t前後(前年同月は7万2,476t)と見込まれる。うち、チルドは2万4,000t前後(前年同月2万7,049t)、フローズンは4万4,000t前後(同4万5,427t)と見込まれる。フローズンでは、4月末在庫は17.1万tと高水準だが、ロインなどハムソーメーカーの手当てが引き続き多かったとみられる。

なお、第1四半期のsG発動基準数量は20万8,347tで、4月は7万3,154tの輸入量に対しsG対象の輸入基準数量は6万6,568t、5月の輸入量が6万8,000t前後とすれば、輸入基準数量は6万1,500t前後、4~5月累計では12万8,000t前後とみられる。6月の残り数量は輸入基準数量で8万t前後、通関量ベースで8万6,500t前後となり、第1四半期のsG発動は考えづらい。ただ、念のため6月後半は不必要な通関を控えるなどの対応が必要になっている。