16年度畜産関連の概算要求は15年当初予算から238億円増の2,335億円-農水省
農水省が発表した16年度予算概算要求のうち、畜産・酪農の要求額は2,335億円と、15年度当初予算2,097億円から大幅な増額となっている。これは15年度の当初予算と補正予算を合わせものと同水準にあたり、14年度に比べると500億円ほど増額された規模に相当する。同省は「農家戸数、飼養頭数の減少といった生産基盤の弱体化が懸念される中、酪肉近(酪農及び肉用牛の近代化を図るための基本方針)などを踏まえ、①収益性向上や生産基盤の維持・拡大のための競争力向上、②輸入飼料依存から脱却するための自給飼料生産絵拡大、③経営安定のためのセーフティネット–の3つの柱を重点的に実施する」としている。経営安定対策では新たに「肉用牛肥育経営維持安定緊急対応業務出資金」として肉用子牛価格の高騰に対応して、日本政策金融公庫からの肥育経営への融資を円滑化する事業を要求する。15年度には補正予算で実施された「国産畜産物の新たな市場獲得のための技術開発促進事業」「畜産・酪農生産力強化対策事業」が当初予算に盛り込まれている。