林大臣「TPP交渉では農林水産業のセンシティビティに配慮を」

林芳正農水大臣は25日、閣議後の会見でTPP首席交渉官会合が26日から29日まで、閣僚会合が30日から10月1日まで米国アトランタで開催されることについて「さきほど(25日)、TPPに関する主要閣僚会議が開かれ、アトランタでの閣僚会合に向けた交渉の状況について議論が行われた。安倍総理から、甘利大臣をはじめ交渉チームには国益を最大限に実現する成果を上げてもらいたいと発言があり、甘利大臣から、我が国の国益にかなう最善の道を追求して、成功裏に交渉をまとめ上げたいという発言があった。私からは、農産品について引続き難しい課題が残されており、我が国農林水産業のセンシティビティに十分配慮して交渉に当たってほしいと伝えた」として、合意の見通しには言及しなかった。

また、乳製品についての閣僚会合での見通しを問われ「ニュージーランドの首相が、決着からほど遠いという趣旨の発言をされたという報道にも接している。ニュージーランドは乳製品の主要な輸出国であり、乳製品の関税撤廃や輸入拡大を求める圧力は極めて強い。一方我々にとっては重要品目の1つとして交渉に臨んでおり、現在は交渉官レベルで作業を継続している。首席、閣僚と交渉は続くわけだが、大変難しいものが残っているということで、努力を重ねていきたい」と語った。