価格転嫁など課題多いが食肉業界が心を一つに、1年を乗り切ろう-日食協・中須会長

日本食肉協議会(中須勇雄会長)は6日、帝国ホテルで恒例の新年賀詞交換会を開いた。TPPなどで先行き大きな変化が見込まれる中、食肉業界・行政など約500名が参加し、情報交換などを行った。

冒頭のあいさつで中須会長(=写真上)は、「昨年大筋合意したTPPは、いつ、どのように発効するか道筋は見えないが、発効されれば決められたスケジュールに従って関税の引下げ・撤廃が進行する。畜産に大きな影響が出ると見込まれるが、食肉流通も同じ。大家畜の生産建て直しと同時に、国際競争に勝てる力をつけなければならない。食肉の一昨年からの高値では皆さんがご苦労されていると思う。昨年秋から豚肉はやや下げているものの、牛肉は高値が続く。仕入価格の高騰をどう転嫁するか、ご苦労が続くと見込まれる。家計消費調査を見ても、牛肉の購入量が減少しており、豚肉・鶏肉へのシフトが見られる。また子牛価格も高騰しており、肥育経営への影響が懸念される。課題は多いが、食肉業界が心を一つにして、この1年を乗り切っていただきたい」とあいさつした。