15年の枝肉格付結果、牛の5等級率上昇、豚の上物比率も微増-日格協まとめ

日本食肉格付協会がこのほど集計した15年(1~12月)の牛・豚の格付結果によると、牛枝肉の総格付数は93万8,258頭、豚は1,220万4,784頭に上った。牛は前年比で4.4%減少した半面、豚は0.3%増加しており、特に牛の格付頭数の減少は出荷頭数を反映したものとみられる。農水省の食肉流通統計によると、15年の成牛のと畜頭数は110万1,336頭(前年比4.2%減)と減少しており、結果、と畜頭数に対する格付割合は85.2%(前年85.3%)と格付率は横ばいとなっている。これに対して豚のと畜頭数は1,610万4,570頭(同0.6%減)と減少しており、結果、格付割合は14年の75.1%から75.8%に0.7ポイント上昇した。また歩留等級ではAの割合が44.2%(41万4,386頭・前年比3.9%減)で0.2ポイント増加、Bが38.7%(36万2,956頭・5.6%減)で0.5ポイント減少、Cが17.2%(16万916頭・2.7%減)で0.3ポイント増加した。

15年の格付のうち、和牛は去勢・めすともに上物格付の割合が広がった。なかでも5等級は、和去で前年から4.7ポイント増加して31.9%と3割の大台に達した。和めすも3.4ポイント増加、4等級も1.4ポイント増加している。結果、4等級以上の上物率は、和去が75.4%(前年70.7%)、和めすは57.5%(同52.7%)に達した。肉牛の供給不足で上位等級と2~3等級の価格差が縮小しているなか、肥育農家もより高い成績を目指そうと、肥育技術の向上や能力の高い人気系統の利用が進んでいるためとみられる。歩留まり等級をみると、去勢のうちAの割合は92.2%で0.6ポイント、めすは78.8%で0.8ポイントそれぞれ上昇している。