12月の豚肩肉調製品輸入は0.9万t、CIF価格前月比10円高の339円

貿易統計によると、2015年12月の豚肉調製品(20%関税)の輸入量は前年同月比9.8%増の1万4,390tとなった。引き続き前年比では増加しているが、前年同月に2割以上減少している反動によるもの。

豚肉調製品の内訳は、豚モモ肉調製品が362t(24.5%減)、豚肩肉調製品9,365t(12.7%増)、その他の豚肉調製品4,663t(8.2%増)となった。

シーズンドポークなど肩肉調製品は、11月に続いて1万tを割っており、WHO下部組織の発がん性問題が、影響したと考えられる。

国別には、米国が前年比25.1%増の7,217t、カナダは6.6%減の1,053tとなっている。また、表以外では、オランダが432t、ドイツが338tとなった。

12月の肩調製品の価格(CIF価格)は、米国がkg当たり345.3円(前月330.5円)、カナダ303.4円(前月307.2円)、全平均339.3円(前月328.7円)となった。その他では、オランダは247.6円、ドイツ303.9円だった。

2015年1~12月の輸入量は、豚モモ肉調製品が2.3%減の6,020t、肩肉調製品が6.4%減の12万5,082t、その他の豚肉調製品が1.2%減の4万4,046tだった。

このうち肩肉調製品は、価格が1月~2月の410円台から徐々に下げることで、輸入量も回復、5月は1.5万tまで戻した(グラフ参照)。しかし、9月には8千t台前半に減少、11月~12月も9千t台で推移するなど、少なめの輸入量となった。国別には、米国は8.3%減の9万1,224t、カナダは14.4%減の1万7,391t、メキシコ1.2%増の3,322tだった。表以外では、オランダが6,106t、ドイツが2,786tなど。

日本ハム・ソーセージ工業協同組合の仕向肉量調査によると、15年1~11月の食肉加工品向けのシーズンドポーク使用量は8.8%減の9万869tとなった。1~2月は輸入減もあって6,000t台にとどまったが、3~5月は7千t台の後半、8~10月は9千t台となった。11月はWHOの影響によるソーセージ生産量の減少とともに8,468tに減少した。12月も11月並みとすれば年間で10万t前後と見られる。