「牛肉は質の評価をしやすい」商品-2016スーパーマーケット白書

新日本スーパーマーケット協会はこのほど、「2016年版スーパーマーケット白書」を発表した。白書のなかでは、価格上昇時の消費者の牛肉の選択基準が分析されている。国産牛肉はA5など格付表記が付加されており、消費者に分かり易く、「牛肉は消費者が質の評価をしやすい」商品であると指摘。そのうえで、すき焼き用の牛肉を購入する際、その商品が値上がりした場合でも、いつもと同じ種類の牛肉を選んだうえで「量を減らす」「量を変えない」などして購入するケースが多いという。

同白書は、「物価上昇と消費者」「家計の収入と支出」「アンケート調査からみる質と量の調整」「浮かび上がる新たな消費者像(消費者のメリハリ行動)」などで構成され、スーパーを取り巻く環境の変化を分析している。

牛肉は、アンケート調査(インターネットによる15年12月調査、20~60代の男女2,215名)をもとに質と量の変化を言及している。肉類は、生鮮品のなかでも産地や銘柄のブランド化が消費者に浸透しており、比較的、質の評価をし易い食品といえる。さらに国産はA5など格付表記が付加され、消費者に分かり易く判断できる工夫がされている。

すき焼きを作ろうと買い物に行った場合、牛肉が値上がりしていても「いつもと同じ種類の牛肉を選び、量を減らす」「いつもと同じ種類の牛肉を選び、量は変えない」という対応が多くなっているという。一方で、牛肉の値段が下がった時は「いつもと同じ種類の牛肉を選び、量は変えない」、その次に「同じ種類の牛肉を選び、量を増やす」という対応が多くなるという。消費者は、牛肉は価格が変化しても、質の変化を好まず、価格防衛策をとる場合は、量で調整する傾向が強い傾向が伺える。