肉用種子取りメス牛は1.5%増58.8万頭、年間出生頭数は0.3%減-畜産統計
農水省がまとめた2016年2月1日現在の畜産統計によると、肉用種の子取り用メス牛の飼養頭数は1.5%増の58万8,100頭となった。子取り用メス牛は14年に60万頭を割り込むなど減少傾向が続いていたが、今回はわずかだが増加に転じ、これが継続するか注目される。この間、繁殖基盤の弱体化から肥育素牛価格の高騰が続いており、これが子取りメスの増加につながっていると見込まれる。地域別には、前年に大きく減少した北海道が10.5%増加し、大産地の九州も2.8%増加した。その一方で東北は4.3%減、関東・東山も3.1%減と減少が続く。
また、2014年8月~15年7月の肉用種出生頭数は0.3%減と微減にとどまった。14年4.8%減、15年は2.3%減と徐々に減少幅が縮小しており、子取りメス牛が増加したこともあって、来年に発表では微増となると期待される。地域別には、九州で0.6%減、北海道で1.0%減、東北で1.2%減と大産地は減少しているものの、関東で3.3%増、東海で2.8%増、沖縄でも1.7%増加した。